社名 | 株式会社ヒット |
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店舗レンジ | 1〜10店舗 |
業種 | ラーメン |
導入サービス | トレタスタンプ |
- 課題
- 毎日のように来店する常連さんの中には数ヶ月でスタンプを集め切ってしまう人も
- 紙カードだと紛失することも
- 紙のスタンプカードを印刷し、配付するのにコストがかかる
- 効果
- フル活用していた紙スタンプカードをデジタル化し、お店の「やりたかったこと」を実現!
- 券売機採用のラーメン業態にもマッチした簡単スタンプ運用で、業務効率アップ!
- 自由度の高い設計で、7段階のランクアップカードを実現!リピーターの達成感を大幅に向上!
デジタルスタンプカードについて、詳しく知りたい方はこちら
資料ダウンロード(無料)ランクアップ形式のスタンプカードも簡単にデジタル化できる「トレタスタンプ」。
従来の紙スタンプカードでは管理が煩雑だったランクアップの管理や、カード紛失時の手間が、デジタル化により大幅に軽減。またトレタスタンプならではの自由度の高さにより、顧客との新しいコミュニケーション手段として成立するような「貯めて楽しい」スタンプカードを実現した。
この記事は、その「トレタスタンプ」を利用して、顧客とのコミュニケーション施策の幅を広げ、客層満足度の向上に成功された、東京麺珍亭本舗(株式会社ヒット)さまの事例をご紹介します。
トレタスタンプ
あっさりとして食べやすい『油そば』チェーンのルーツ
東京の早稲田大学近辺を中心に、7店舗を運営するのが『油そば専門店』のルーツのひとつとも言われる『東京麺珍亭本舗』だ。
『油そば』というと、脂が乗って濃い味をイメージするが、麺珍亭の油そばはそうではなく、比較的さっぱりしていて食べやすい。麺の上に乗るチャーシュー、シナチク、きざみ海苔などの具材も風味あふれる『本物』の素材感が感じられ、全体としてクオリティの高さが特徴だ。
『並』の油そばは750円と、安い。そこに300円を加えると、さらに追加のチャーシューと温泉卵、白ネギ、青ネギが乗った『特製』が食べられる。
普通の油そばも、特製油そばも、無料で大盛りにできるところが学生街らしい。
『油そば』の名の通り、スープはない。自分で、テーブルの上に置かれている『酢』と『ラー油』をかけて食べるのだ。
「俺は、お酢は2周、ラー油は5周かけて食べることに決めてるんだ。やってみろよ、美味いから」と、早稲田の学生らしい先輩が、後輩に講釈しているのが聞こえてくる。麺の味付けは決まっていても、そこに自分で加えられる『酢』と『ラー油』で自由に微調整できるところも油そばの魅力だ。『酢』と『ラー油』をかけ、混ぜて熱いうちに掻き込むと、ひしひしと旨味が感じられる。
なんとルーツは、マジックバーで出していた料理
「ウチのは毎日でも食べられる油そばなんですよ」と言うのは、東京麺珍亭本舗を運営する株式会社ヒットで統括店長を務める小林将人さん。
「お店のルーツは現在の社長である島本等のやっていたマジックバーにあるんですよ。そこで、社長が夜食として油そばを作ったら、大人気で。バーなのに、その油そばを食べに来る人まで現れた。そこで、その油そばをみんなに食べてもらおうと、日本で初めてとなる油そばの専門店を立ち上げることになったんです。隷書体の『油そば』というロゴも、『印象に残るように』と社長が考えたものです」(小林さん)
1997年に東京麺珍亭本舗はスタートしているが、今でもごくまれに「昔、マジックバーに通っていたんだよ」という超常連の方が来店されるという。それほど長く、クセになる味で、地元に密着しているお店なのだ。
「油そばでも、『武蔵野系』と呼ばれる濃厚なタレや、背脂ガッツリの味つけのものもありますが、うちは意外なほどアッサリしていると思います。これも、社長がギャップを狙って考えたものです。学生さんに毎日食べてもらいたい。シンプルがゆえに、ニンニクソースや背脂を追加してガッツリ系にしたり、温玉乗せでマイルドにしたり、自在にアレンジできるんです。味変の幅が広いんです」(小林さん)
味変できるから飽きないし、さらに「今度はどんな組み合わせを試してみようか?」と、考えて、チャレンジする幅が出てくるのだ。
「チャーシューは普通のバラスライスを使っています。最初は肩ロースで始めたんですが、肩ロースだと脂っけが少なすぎる。逆にバラロールを使ってみたら、バランスとして脂っけが多すぎた。そこで、間をとってバラスライスにしました」(小林さん)
そんな試行錯誤をしながら、東京麺珍亭本舗は今でも油そば(並)750円という低価格を維持している。
また、チャーシューを作った時に、端材のくず肉が発生することがある。たまたまくず肉がある時は「くず肉あります」という札が出され、希望者に無料で提供される。これもまた学生街のお店ならではの文化だろう。
紙のスタンプカードでは、最上位ランクを達成する人が続出
そんな東京麺珍亭のファンたちが、さらに同店の油そばにハマってしまうポイントのひとつが、スタンプカードだった。20個スタンプを集めると『メンチスト』。もう20個で『超(スーパー)メンチスト』。そして、さらに40個、合計80個で『超(スーパー)スーパーメンチスト神(ゴッド)』となる。
さっぱりしていて食べやすい東京麺珍亭本舗の油そばは、美味しくてクセになるので、スタンプカードの効果が大きく、スタンプを集める人も多い。カードランクが上がると、カード提示で100円トッピングや焼豚が無料になるなどの特典がある。
また、『雨の日はスタンプ2倍』というルールがあるので、雨天の客足が遠のく日にも来店する人が増えるというメリットもあった。実際、「雨が降ったから東京麺珍亭本舗に行こう」という人も多いのだそうだ。
しかし、思いがけないこともあった。
「紙スタンプの時代は『超メンチスト神』を達成するとラーメン鉢がもらえる仕組みだったがゆえに、毎日のように東京麺珍亭の油そばを食べる常連の中には数カ月で達成してしまう人が多く、家にいくつもラーメン鉢がある……という人が続発したんです」(小林さん)
もちろん、紙カードだと紛失することもある。何十個もスタンプを押した『高ランクのカード』を持っている人が「紛失したから再発行して欲しい」ということもあるし、ある意味、金券と同じようなものになってくるから落としたり、盗られたり……という問題も発生する。また、紙のスタンプカードを印刷し、配付するのにコストがかかるという問題もあった。
最上位ランク達成まで、なんと590個のスタンプが必要
そこで、導入されたのがトレタスタンプだ。
今回はトレタスタンプのカスタマイズ機能を使って、そう簡単には達成できない目標を提供した。
「従来の3段階の上に、さらに4ステップを加え、全部で7段階としました。『超メンチスト神』から60個で『超メンチストブルー』、さらに80個で『超メンチストロゼ』、さらに150個で『メンチストの極意・兆(きざし)』、そしてそこから最終段階『メンチストの極意・極(きわみ)』までは250個のスタンプが必要です。レベルが上がるほど次のレベル上げに必要な経験値が増えるというゲームも多いですが、それと同じで、『高い目標ほど燃える!』という人の挑戦を待っています」(小林さん)
つまり、すべてをコンプリートするには590個のスタンプが必要となるが、同店のコアなファンは楽しんでチャレンジをしてくれているという。
「長い期間のチャレンジになるので、紙のカードだとどうしても、『カードを今日は持ってきていない』という人も出るんですよね。そうなると逆に来店モチベーションが下がってしまう。『常にスタンプカードを財布に入れておく』という人ばかりではないですから、お客様にご面倒をおかけすることになってしまう」(小林さん)
しかし、トレタスタンプなら、そういう心配なく、スマホさえあれば利用可能。これは大きなメリットだ。
「当店はPayPayでのお支払いにも対応していますから、スマホさえお持ちいただければ、お支払いも、スタンプカードもOKです。実際、下宿からスマホだけ持っていらっしゃる学生さんも多いようです」(小林さん)
また、店舗スタッフにとってもメリットがある。
「従来ですと、お客様のカードを濡らさないように手を拭いて、スタンプを押す必要がありました。調理や洗い物の最中ですと、それもけっこう手間なものです。また、食品衛生上スタンプを押した後には手を洗ったりという手間も発生します。トレタスタンプなら、iPadを出して必要なQRコードを表示するだけなので、多少手に水滴が残っていても問題になることはありません」(小林さん)
従来の紙のカードは金券みたいなものだから、取り扱いにも気を遣ったし、新しいスタッフにもそういう注意点を伝えなければならなかった。また、ランクアップの時には、紙の書類を書いてもらって次のランクにステップアップする必要があった。しかし、トレタスタンプになって、そういう気遣いは不要になったという。
紙のスタンプカードを廃止して、すべてトレタスタンプに移行
このように、スタンプのランクを増やすことで、グッズのバリエーションも増やすことができた。
「ランクによって、フェイスタオルや、トートバッグ、Tシャツ、そしてラーメン鉢などのアイテムをご用意しました。トートバッグやTシャツも上質の素材を使って、単なる記念品ではなく、普段使いに利用していただけるものを目指しています」(小林さん)
中には、そうした東京麺珍亭本舗のTシャツを着てくる人もいるという。店舗の仲間になったという連帯感があるのかもしれない。
「トレタスタンプは自由度が高くて、今回の7つのランクのような複雑な要望にも応えていただけました。今後も、ランクの目標の間隔が開き過ぎているようだったら、途中にミニ特典を加えるというアップデートも必要があるかと思っているのですが、そういう追加のカスタマイズも可能と聞いています。今回、カードのグラフィックもこちらでデザインしたのですが、それも取り入れてもらえました」(小林さん)
トレタスタンプは、LINEを利用したシステムなので、スタンプカード中に通販サイトへのリンクを埋め込んだりもできるし、キャンペーン告知など、店舗への来店を促すメッセージを送ることもできる。
「トレタスタンプを導入してとても良かったと思っています。紙のスタンプカードは2025年8月末まで終了として、現在トレタスタンプへの移行を推進しているところです。今後の要望としては、来店顧客の分析がもっとできるようになればいいなというのと、新人スタッフに教える時のために練習用モードがあるといいなと思います。現在のところ、実際に使わないとフローが見えないので、手順は複雑ではないのですが練習ができません。1度でもやってみたらすぐに理解できる仕組みがゆえに、その1度をどこでやるかが解決できるといいですね」(小林さん)
追加のご要望はあるようだが、それだけトレタスタンプが好印象で、今後も使っていこうと感じていらっしゃるからこそだと感じた。
非予約業態でも、飲食店側からお客様にアプローチできる手段を構築できるトレタスタンプ。ぜひ、みなさんご利用いただきたい。