新型コロナウイルスの感染拡大にともなう生活環境の変化やSNSの普及などにより、外食する際のお店選びの方法や選ぶ基準が変化しています。

今、外食をする方はどこでお店を探し、なにを基準にお店を選んでいるのでしょうか。

今回は「外食に関するアンケート」と題し、飲食店選びにまつわる内容を調査いたしました。
外食時にストレスに感じたことや、リピートしたいと感じた飲食店の特徴などもまとめておりますので、飲食店経営・運営をされている方は、自身の店舗運営の参考にぜひご覧ください。

アンケート概要

有効回答数
事前調査2,000名、本調査500名
調査期間
2024/2/7~2024/2/16
調査対象
日本全国、20代以上の男女
調査手法
Webアンケート

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お店を選ぶ方法と理由

まずは、お店を探す際になにを活用して情報収集しているかという質問をしたところ、「家族・友人・知人からの口コミ」44%、「グルメサイト(食べログ・ぐるなび・ホットペッパーグルメ等)」が45.2%に対し、「インターネット検索(Google・Yahoo!等)」が48%と上回り、一番多い結果となりました。

自分が外食する飲食店を探す際、どこで情報収集をおこなっていますか(頻度が高い媒体を回答ください)※複数回答

これまではグルメサイトを経由してお店を探す人が大半を占めていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、営業時間の短縮や閉店など、お店の情報鮮度が非常に重要となったことも相まって、ネットでの情報収集の機会が増加しました。

そのため、飲食店が独自で運営する公式サイトやGoogle ビジネス プロフィールの情報を確認するために、GoogleやYahoo!での検索が増えていると考えられます。

年代別で見ても、すべての年代で「インターネット検索(Google・Yahoo!等)」が一番多い結果となりました。

ちなみに、『自分が外食する飲食店の情報を確認する際、どんな情報を重要視しますか』という質問に対しては、

所在地・アクセス:56.6%
営業時間・定休日:47.8%
メニュー・商品情報:68.6%
電話番号など連絡先:12.4%
雰囲気がわかる店内・店外の写真:50.2%
口コミ:39%

という結果となり、お店の基本情報をまずは抑えたいというニーズが多いことが伺えます。

また、「Google マップ」23.8%、「SNS・ブログ」22.4%もここ数年で大きく増加した情報収集方法です。

飲食店側もMEOに注力する必要がある、と言われているのは「Google マップ」による集客が伸びていることが理由です。

「SNS・ブログ」はInstagramやTikTokの普及により、主に10〜20代の女性を中心に活用度が高いツールです。友人や家族からの口コミと同じような感覚で、幅広く情報を得ることができるため活用されています。

全体的に、デジタルを通じたお店の情報収集がメインになっていることがわかりました。

自分が外食する飲食店を選ぶ際に重要視していることはなんですか ※複数回答

お店選びの際に重要視するのは、やはり提供される料理に関する「料理の種類が好み」「料理、飲み物価格の納得感」が約半数を占める結果となりました。

見た目や雰囲気などの写真映えするような点は男女による差が出ており、口コミ評価についても女性はお店選びの際に重要視するポイントとしているようです。

また、「予約の取りやすさ(web利用など)」や「決済方法が豊富」といった意見は、近年増加しているデジタルを取り入れた手法が徐々に普及してきたこともあり、お客様側では重要視する点のひとつになってきていることがわかります。

お店に対して嫌だなと思うこと・リピートしたいと思うこと

実際に外食した際に、お店に対し嫌だなと思うことやストレスに感じたことなどがあるかを質問してみました。

最近利用した飲食店に対して「嫌だな」と感じた出来事やストレスに感じたことがあれば教えてください ※複数回答

最も多い項目が「料理、飲み物の品質に見合わない価格感」の33%で、似たような項目の「料理、飲み物の品質が悪い」が28.2%と、主目的である料理や飲み物に対する不満が目立つ結果となりました。

反対に、当たり前ですが、料理や飲み物への価格に見合った満足感が感じられれば、一定のお客様はお店を選んでくれるということになります。

さらに、割合として多かったのは、30.4%の「店内の清潔感」でした。近年新型コロナウイルスの影響もあり、非常に”清潔感”は飲食店も意識をした部分かと思いますが、それに限らず、食事をする場所は綺麗であってほしいと考えるお客様は多いようです。

ほかには、「従業員の対応と身だしなみが悪い」「落ち着いて飲食が楽しめない環境」など、お店側が今一度従業員への教育や清掃のルールを徹底することで改善できるような項目が上位にあがりました。

また、直近のデジタル化の動きが後押ししたであろう結果として、「お店のアプリのダウンロードを依頼される」「LINEやメールアドレスの登録をせがまれる」といった項目も一定数の結果となりました。

お客様との継続的なコミュニケーションを目的としたツール等の導入は、一定数うっとうしく思ってしまうお客様も存在する、ということを念頭におきながら検討しましょう。

一方で、リピートしたいと思った飲食店の特徴を伺ってみました。

リピートしたいと思う飲食店の特徴を教えてください ※複数回答

嫌だな、ストレスだなと感じたことの項目で一番多かった「料理、飲み物の品質と価格」に関する項目が60.6%と圧倒的に多い結果となりました。

お店選びの基準でもあったように、やはり料理と飲み物に対する納得感は一番重要なポイントとなるようです。

その他の結果をみても、基本的には嫌だな、ストレスだなと感じたことの項目がカバーできているかどうかが満足度に比例しているようです。

注目しておきたいのは、「継続利用者へのサービス」という項目です。

リピートすることで得られるいわゆる”特別感”があることが、お店をリピートし続ける理由の一つになるお客様も一定数いることがわかりました。

“特別感”とは、例えば「2回目の来店時に●%OFF」、「来店回数に応じて一品プレゼント」、「次回の予約を優先的にとることができる」など、次も来店することで得られるサービスや特典はもちろんのこと、名前や顔を覚えてもらうなどといったお店との繋がりを“特別感”と感じる方もいることでしょう。

業態によって差はありますが、お店側は一人一人のお客様をいかに次もきてもらえるようにするか、を考えたコミュニケーションを検討することが重要なポイントになってきます。

まとめ

今回は、外食に関するアンケートということで、お店を利用するお客様がどのようにお店を選び、お店を選び続けるのかを調査いたしました。

すでに把握しているような回答もあれば、当たり前だからこそなかなか手が回っていない点や、実はこうした点もお客様にとってはストレスになっているんだなといった気づきがある結果となったのではないでしょうか。

時代の流れや流行によって変動する部分もあれば、変わらない点もあります。

目の前のお客様がなにを求めているのかを常に考えながら、お客様に選ばれ続けるお店作りをしていきましょう。