「自分たちの料理は本当に美味しいのだろうか?」
「しっかりサービスできているのか不安」
「何を改善すればよりよい店舗になるのだろう?」
そんな疑問や不安をお持ちなら、顧客にアンケートを取ってみてはいかがでしょうか?
アンケートは顧客のリアルな意見を知ることができます。かつてのアンケートは、用紙に記入してもらう方法がスタンダードでしたが、今ではスマートフォンから簡単に入力できるツールもたくさんあり、顧客も気軽に回答できるようになりました。
そこで今回は飲食店のアンケートにスポットを当て、具体的なアンケートの取り方や成功するための秘訣、おすすめのアンケートツールなどを紹介・解説いたします。これからアンケートをやってみようと考えている飲食店の方は、ぜひご参考ください。
こんなお悩みありませんか?
- リピーターや常連さんを増やしたいがどうしたら良いかわからない
- 忙しくて電話の取りこぼしが発生することがある
- 新しい採用も難しいが人件費率もできるだけ下げたい
これらのお悩みは、デジタル化で解決できるかもしれません。ひとつでも上記のお悩みに当てはまる飲食店様はぜひ下記より資料をご覧ください。
飲食店がアンケートを取る3つの理由
アンケートの実践法を解説する前に、そもそもアンケートは何のためにとるのか、その理由から確認していきましょう。
飲食店がアンケートを取る理由は大きく3つ考えられます。
- 店舗の問題点・課題が明確になる
- 新メニュー・新サービスの開発に繋がる
- 顧客情報を収集できる
それぞれ解説します。
店舗の問題点・課題が明確になる
アンケートによって顧客の声を知ることができると、店舗が抱えている問題点が明確になります。アンケートは、料理の味がどうか?サービスはいいのか悪いのか?など客観的な意見を集めることができます。自分たちで店舗の問題点を探り、改善していくことも大切ですが、主観だけでは見えないことがたくさんあるはずです。店舗の問題点が見つかれば課題に繋がり、そこから具体的な対策を考えられるようになります。
新メニュー・新サービスの開発に繋がる
アンケートでは、どの料理やドリンクが人気なのか、どのようなサービスが好評・不評といった意見も収集できます。これらの意見は、新メニュー・サービスを開発する際の参考になります。
例えば、アンケートの内容を踏まえた上で人気料理と同じ傾向の商品を開発するのか、また違った方向性のものを用意してバリエーションを豊富にするのか、といったメニューを考えるための軸にもなるのです。
顧客情報を収集できる
アンケートを取ることで顧客情報の収集にも繋がります。一般的なアンケートでは、年代や性別、居住地域などの項目を設けています。これらの情報が収集できれば、顧客の属性がわかります。
自分たちの店舗にどのような顧客が来店しているのか、なんとなく感覚で認識している方が多いのではないでしょうか?データとして顧客情報を収集することで、どの年代・性別・エリアの顧客が集まりやすいのかが明確になり、その属性に合ったキャンペーンやイベントの開催などが可能になります。
顧客は飲食店のアンケートをどう思うのか?
いざ「アンケートを取ってみよう!」と思っても、「アンケートは面倒くさがられてしまうのでは?」「どうせ回答してもらえない」そんな不安が湧いてきてしまう方も少なくないでしょう。
実際に顧客は飲食店のアンケートについてどう思っているのでしょうか?
約4,000人を対象としたアンケートの意識調査では、飲食店のアンケートに回答したことがあるという人が60%を超えています。また、アンケートについての印象も「非常に良い」「良い」という回答が約35%を占め、「悪い」「とても悪い」という回答の10倍以上もいるという結果も出ています。
(引用「【飲食店が実施するアンケート】に関する消費者の意識調査」アクティブ・メディア株式会社)
(引用「【飲食店が実施するアンケート】に関する消費者の意識調査」アクティブ・メディア株式会社)
一方で、アンケートに回答したことがない人は理由として「面倒だったから」「長時間かかりそうだったから」などが挙げられ、アンケートをネガティブに捉える顧客層も確かに実在します。
アンケートを行う上では、こうしたネガティブな側面に配慮しながら行うのがよいでしょう。
飲食店がアンケートを取る種類・方法
飲食店がアンケートを取る方法は、主に以下の3つが考えられます。
- デジタルツールを活用する
- アンケート用紙に記入してもらう
- 直接顧客にヒアリングする
それぞれ解説します。
デジタルツールを活用する
近年、アンケートを取る方法として主流になってきているのがデジタルツールの活用です。アンケート機能の備わったウェブサービスやアプリなどを使うと効率的にアンケートが収集できるだけでなく、回答も自動で集計できて便利です。用紙を印刷をする必要がないのでコストも抑えられます。また、アンケートの設問も簡単に修正が可能です。
顧客にとっても自身のスマートフォンから手軽に回答できるため、紙への記入よりも楽です。ただ、QRコードを読み込む必要があったり、ウェブやアプリにアクセスしなければならず、その点を面倒に思われてしまう可能性もあります。
アンケート用紙に記入してもらう
長年最もスタンダードだったのがアンケート用紙に記入してもらう方法です。紙の場合は、直接手にとって結果の確認ができますが、印刷しなければならなかったり、集計も全て手作業で行わなければなりません。
ただ、今でも「紙の方が回答しやすい」という人や、デジタルに不慣れな高年齢層など紙の方が適切な層は存在します。店舗の顧客層に併せてデジタルツールがよいのか、紙がよいのかを判断するようにしましょう。
直接顧客にヒアリングする
アンケートとは少し違うかもしれませんが、顧客に直接感想を聞く方法もあります。多くの質問はできませんが「今日の料理の味はいかがでしたか?」「苦手なものはありましたか?」など会話の流れの中でスムーズにヒアリングすることができます。その場ですぐに反応がわかるためスピード感はありますが、顧客が常に本音で話してくれるとは限らず、データとして蓄積することもできません。
また、スタッフから話しかけられることに抵抗感のある顧客にとってはストレスになる可能性もあります。直接ヒアリングする場合は、関係性が構築できているリピーターを中心に行うのがよいでしょう。
アンケートで最低限抑えたい5つの項目
アンケートを作成するとき、どのような設問を用意すればよいのでしょうか。店舗が収集したい顧客の意見は、目的によって変わるでしょう。しかし、一般的なアンケートとして最低限記載しておきたい設問はいくつか考えられます。
ここでは飲食店のアンケートに最低限記載すべき項目を5つ紹介します。
年代や性別(属性)
年代や性別の設問は基本的なアンケート項目のひとつです。店舗にどのような年代の顧客が多いのかがわかればその世代に合わせた新メニューの開発、イベントの開催などが可能になります。逆に来店の少ない顧客層がわかれば、その顧客層にどのようにアプローチしていけばいいかを考え、対策することができます。
性別に関しては、近年トランスジェンダーの方も増えており、男女の項目だけでは括りきれない現状があります。そのため、「男性」「女性」「その他」「回答しない」といった選択肢を増やして記載するケースが増えています。
店舗を知ったきっかけ
店舗をどこで知ったのか、そのきっかけを知ることで集客の対策を練ることができます。きっかけの項目としては「ウェブ検索」「口コミサイト」「SNS」「知人の口コミ」などが考えられます。どの回答が多いかによって、新たな集客対策を考えるヒントになります。
最近では飲食店を検索する方法として、Googleマップを活用する人が増えています。Googleマップ上の検索で上位表示されるための対策を「MEO」といいますが、この対策を行っている店舗であればアンケート上に「Googleマップ」と記載し、その回答が多ければ対策は成功、少なければ改善の余地あり、という活用も可能です。(MEOに関して詳しく知りたい方は「飲食店のMEO対策とは?メリットや集客するための3つのコツを解説」をご参照ください)
▼記載例
店舗をどちらで知りましたか? ◻︎ウェブ検索 ◻︎SNS ◻︎広告 ◻︎折り込みチラシ ◻︎知人の紹介 ◻︎口コミサイト ◻︎Googleマップ ◻︎その他( ) |
料理・ドリンクの感想
1章でもお伝えした通り、料理やドリンクの感想はメニューのラインナップを改善したり、クオリティの向上に繋がります。
▼記載例
Q.本日お食事された料理は何ですか? ( ) Q.料理の満足度について、該当する数値に丸をつけてください。 大変満足 ↔️ 大変不満 5 4 3 2 1 Q.上記点数の理由や、何かご意見があればお教えください。 ( ) |
サービスの感想
接客は店舗の印象を大きく左右する要素です。料理と同じように感想を収集すれば、よりよい店舗作りに繋げることができます。
▼記載例
Q.接客の満足度について、該当する数値に丸をつけてください。 大変満足 ↔️ 大変不満 5 4 3 2 1 Q.上記点数の理由や何かご意見があればお教えください。 ( ) |
衛生・清潔感
飲食店にとって料理やサービス力と同様に、最低限気をつけておきたいのが、衛生面です。店舗が汚れていたり破損していれば、顧客は心地よく過ごすことはできません。
店舗側が定期的に掃除するのは当然なことですが、目の届かないところや気づいていない部分があるかもしれません。そこで顧客に衛生・清潔感について感想を聞くことで今まで見えなかった部分の汚れや破損が見つかる可能性が高まります。
▼記載例
Q.店舗内の衛生面の満足度について、該当する数値に丸をつけてください。 大変満足 ↔️ 大変不満 5 4 3 2 1 Q.上記点数の理由や何かご意見があればお教えください。 ( ) Q.スタッフの清潔感の満足度について、該当する数値に丸をつけてください。 大変満足 ↔️ 大変不満 5 4 3 2 1 Q.上記点数の理由や何かご意見があればお教えください。 ( ) |
飲食店がアンケートを成功させるための4つの秘訣
さて、アンケートの作り方をお伝えしましたが、アンケートは作成すれば全員回答してくれるという簡単なものではありません。回答してもらうための工夫も必要です。
ここでは飲食店がアンケートを成功させるために重要な4つの秘訣を紹介します。
- なぜアンケートを取るのかを明確にする
- 簡単に回答できるようにする
- 回答者にメリットを提供する
- 効率的なオペレーションを構築する
なぜアンケートを取るのかを明確にする
最も基本的なこととして、アンケートを取る目的を明確にしておきましょう。「お客様の声が知りたい」と闇雲にアンケートを取ったとしても、”声を知ってどうしたいのか”という先立つものがなければ「こんな意見があったね」で終わってしまいかねません。
「他店と差別化を図りたい」「もっと顧客層を広げたい」「新しいメニューを考えたい」など、さまざまな課題があるはずです。アンケートは、その課題や目標を達成するための材料となります。アンケートは最終的な目的地に辿り着くためのツールであることを忘れないようにしましょう。
簡単に回答できるようにする
アンケートの意識調査でもあった通り、アンケートに回答しない顧客は「手間・時間がかかりそう」という点が大きな障壁となります。スピード感が求められる時代環境の中で、手軽さや入力時間はアンケートを作る上で配慮しなければなりません。
具体的な対策としては、設問数を目的に沿った内容を中心にして最低限の数にし、記述式の設問も極力少なめにする、などが考えられます。チェック式や選択式の方が簡単に回答しやすく、時間もかかりません。
また「3分でご回答いただけます」「全7問のアンケート」など、アンケートの回答にどのぐらいの労力と時間がかかるのかを明確にしておくのも入力のハードルを下げる方法としておすすめです。
回答者にメリットを提供する
アンケートは飲食店が顧客に回答をお願いするものです。顧客にとってただ回答するだけでは何のメリットもありません。
そこで、お礼としてクーポンなどの特典を提供するのが一般的です。内容は「すぐに使える500円クーポン」「ドリンク1杯無料券」などお得に感じられるものがよいでしょう。「次回使える1,000円クーポン」など次の来店を促すものにすれば、リピーターの獲得にも繋がります。
効率的なオペレーションを構築する
よい内容のアンケートが完成したとしても、現場のオペレーションが構築できていなければ対応に戸惑ってしまい、顧客にも従業員にもストレスを与えてしまいます。結果的に、多くの回答も得ることはできません。
顧客にアンケートの回答をお願いしたり、回答方法を伝えるのは現場のスタッフです。どのような流れで行えばスタッフもお客様もスムーズに進めることができるのかを考えましょう。そして運用前には現場スタッフとシミュレーションをするなどオペレーションを構築した上で始めることが大切です。
今、おすすめのアンケートツール5選
最後に今おすすめのアンケートツールを5つ紹介します。
近年、便利で使いやすいアンケートツールが増えています。無料で使えるものもあるので、使ったことのない方でも試験的に作成してみるのもおすすめです。
おすすめのツールは以下の通りです。
- Questant(クエスタント)
- Googleフォーム
- formrun(フォームラン)
- SurveyMonkey(サーベイモンキー)
- SNS(X・Instagramなど)
それぞれ解説します。
Questant(クエスタント)
クエスタントは、ネットリサーチのリーディングカンパニー「マクロミル」が運営しているアンケートツールです。初めてでも直感的に使いやすいインターフェースが好評で幅広い業界から支持を得ています。
件数は限定されますが無料で制作することができ、登録からアンケート作成まで3ステップで始められます。70以上のテンプレートや100以上の質問データベースなどが用意されており、カラーデザインも豊富で簡単かつカスタマイズ性にも優れています。
▼Questant公式ホームページ
https://questant.jp/
Googleフォーム
Googleフォームはグーグルが無料で提供しているフォームサービスです。グーグルのアカウントがあれば、誰でも無料で利用することができます。
ブラウザ上で操作が可能なので、特に何かをダウンロードしたり、会員登録する必要もありません。設問の設定も簡単で回答データの集計も自動で行ってくれます。
デザインはシンプルでカスタマイズ性は高くありませんが「アンケートの回収ができればOK!とにかく早く無料で作りたい」という方にはピッタリのアンケートツールといえるでしょう。
formrun(フォームラン)
formrun(フォームラン)は、30万人以上のユーザーを誇る高機能アンケートツールです。アンケートフォームの作成はもちろん、メールの返信や顧客管理、ChatworkやSlackなど外部ツールとの連携などが可能です。
フォームは1個までであれば無料で作成できるので、試しに始めてみて使い勝手をチェックするのもよいでしょう。機能的に優れているアンケートツールをお探しの方におすすめです。
▼formrun公式ホームページ
https://form.run/home
SurveyMonkey(サーベイモンキー)
日本だけでなく、世界で親しまれているアンケートツールがこのSurveyMonkey(サーベイモンキー)です。アメリカの企業「Survey Monkey社」が運営しており、20年以上もの長い歴史の中で34万以上の企業が導入した実績を誇ります。
無料の場合、1つのアンケートに設置できる質問は10個までですが作成できるアンケートは無制限なので、少ない質問数で多くアンケートフォームを用意したい場合に重宝します。セキュリティ面もしっかりしており、無料でも安心して使うことができます。
▼SurveyMonkey公式ホームページ
https://jp.surveymonkey.com/
SNS(X・Instagramなど)
XやInstagramなどアンケートを取る機能が使えるSNSもあります。ただ、掲載時間や文字数、項目数などがかなり限定されるため、店舗に対しての意見や感想というよりは、シンプルな設問かつ不特定多数に向けて世間一般的な傾向を掴みたいときに活用するとよいでしょう。無料で設定も簡単なので、すぐに使うことができます。
まとめ
今回は飲食店のアンケートについて解説しました。最後にポイントをまとめます。
- 飲食店がアンケートを取る3つの理由
1.店舗の問題点・課題が明確になる
2.新メニュー・新サービスの開発に繋がる
3.顧客情報を収集できる
- アンケートのネックは「手間」と「時間」
- アンケートを取る3つの方法
1.デジタルツールを活用する
2.アンケート用紙の記入してもらう
3.直接顧客にヒアリングする
- アンケートで最低限抑えたい5つの項目
1.年代や性別(属性)
2.店舗を知ったきっかけ
3.料理・ドリンクの感想
4.サービスの感想
5.衛生・清潔感
- 飲食店がアンケートを成功させるための4つの秘訣
1.なぜアンケートを取るのかを明確にする
2.簡単に回答できるようにする
3.回答者にメリットを提供する
4.効率的なオペレーションを構築する
- 今、おすすめのアンケートツール5選
・Questant(クエスタント)
・Googleフォーム
・formrun(フォームラン)
・SurveyMonkey(サーベイモンキー)
・SNS(X・Instagramなど)
飲食店のアンケートは、顧客の声を知り、よりよい店舗を作るためのツールです。何のために収集するのか目的を明確にし、現場のオペレーションもしっかりと確立して行えばスムーズに進めることができるでしょう。
内容はできるだけすぐに短時間で回答できるものにし、顧客にストレスをなるべく与えないようなものにすることも大切です。回答してくれた方にはお礼として特典を提供するだけでなく、問題点の改善に活かすことで還元していくようにしましょう。