「SNSで実店舗に集客したいけれど、知識がなくてもできる?」
「SNSで集客する場合、どんな投稿をすればいい?」
SNS集客は、「ただSNSに投稿していればいい」というものではありません。
どのような人に来店して欲しいのか、SNSでどのようなコミュニケーションをとれば「行ってみたい」と思ってもらえるのかを考え、戦略を立てて実施しなければ、思ったような成果は得られません。
集客に活用されるSNSには、以下の5つがあります。
Facebook
Instagram
Twitter
TikTok
LINE
これらはそれぞれ、ユーザー層・コミュニケーション方法・アルゴリズムが異なるため、活用するSNSの特徴を十分に理解することも重要です。
本記事では、SNSが集客に繋がる理由から、各SNSの特徴の解説、集客を成功させるポイントまで詳しく解説しています。
これからSNSで集客を始めたい、SNSを運用しているものの成果が出ていないという方は、ぜひ最後までご覧ください。
集客アイデア10選
SNSが集客に繋がる理由
SNSで集客をおこなう前に「本当にSNSが集客に繋がるのか」と考える方もいらっしゃるでしょう。もちろんSNSを運用すれば誰でも成果を上げられるというわけではありませんが、適切な手順を踏めば以下のような効果が期待できます。
- 店舗を知らない人にも認知してもらえる
- 拡散される可能性がある
- SNSに投稿された口コミを参考にする人に対し来店のきっかけになる
- 新商品やキャンペーンなどの情報をリアルタイムで情報発信できる
では、なぜSNSが集客に繋がるのかについて、より詳しく見ていきましょう。
店舗を知らない人にも認知してもらえる
通常、実店舗の存在を知ってもらうには、「来店してもらう」「店の前を通った人に認知してもらう」といったことや、「グルメサイトに掲載する」といったことが必要になります。つまり、その地域に居住している、もしくは行くことがある人でなければ店の存在を知ってもらえないということです。
しかし、SNSの場合は不特定多数のユーザーが投稿を目にします。そのため、店がある地域に行くことがない人にも認知してもらえるのです。
SNSの投稿などから「こんな商品を扱う店があるのか」「このお店の料理おいしそう」と興味を抱いてもらえれば、わざわざ足を運んでくれる可能性もあるでしょう。
拡散される可能性がある
自社アカウントの投稿や、自社の商品や料理などに関連する投稿が拡散されることもあります。
例えば、チーズの切り口を温めて料理にたっぷりとかける「ラクレットチーズ」の動画をSNSで見たことがある方も多いのではないでしょうか。このラクレットチーズも「動画映え」することから広く発信・拡散され、人気が高まったものの1つです。
見栄えやインパクトのあるものもそうですが、便利な商品が拡散されたり、実際の用途とは異なる意外な使い方で拡散されるケースもあります。
自社の投稿やいい口コミが拡散されれば、それを見て実際に店舗を訪れてくれる人も増えるでしょう。
SNSに投稿された口コミを参考にする人に対し来店のきっかけになる
最近では、店舗を訪れる前にSNSの口コミ投稿を参考にする人が増えています。
以下は、消費者庁が発表した「令和4年版消費者白書」における、「商品やサービスの購入を検討する際に情報を得ているもののうち、重視するもの」から抜粋した結果です。
このように、10~30代は約40~50%がSNSでの口コミを重視する傾向があるとわかります。
SNSの投稿は消費者のリアルな感想であるため、それを参考にして「良さそうな店」だと判断されれば、「この店に行こう」と決定してもらいやすくなります。
新商品やキャンペーンなどの情報をリアルタイムで情報発信できる
SNSは、リアルタイムで情報を発信できます。例えば、新商品やキャンペーンの紹介といった旬な情報を即座に届けることができるのです。
ホームページにそれらの情報をアップすることもできますが、それではホームページに訪れてくれるユーザーにしか情報が伝わりません。また、自店舗を利用したことがある顧客であっても、ホームページを開いてくれない人の方が多いでしょう。
しかし、SNSであれば自社アカウントをフォローしてくれているユーザーに対して、確実に情報を届けることができます。また、その情報が拡散されれば、他のユーザーの目に留まり、新たな顧客の獲得に繋がる可能性もあるでしょう。
SNS集客の5つの手法
SNS集客の手法には、以下のような種類があります。
- アカウント運用
- SNS広告
- SNSキャンペーン
- インフルエンサーマーケティング
- 口コミ投稿の促進
これらは、SNS集客の目的ごとに使い分けることが重要です。では、手法について詳しく解説していきます。
アカウント運用
アカウント運用とは、自社のSNSアカウントを作成し、情報発信・口コミのリツイート・コメントへの返信などをおこなうことです。ユーザーと直接コミュニケーションを取れるため、運用のやり方によっては顧客をファン化することもできます。
投稿をする際には、
- 拡散したくなるような情報を提供する
- 目に留まる画像や動画を投稿する
- 投稿のレイアウトに一貫性を出す
など、さまざまな工夫が必要です。
また、SNSごとにユーザー層や反応してもらいやすいコミュニケーションの方法、投稿の評価基準となるアルゴリズムが異なりますので、それぞれの特徴を十分に理解して運用をおこなうことが非常に大切です。
SNS広告
SNS広告は、タイムラインやストーリーズなどSNS上に表示される広告です。通常の投稿のように表示させることができ、一般的なWeb広告よりも広告感が薄く、ユーザーから受け入れられやすいという特徴を持ちます。
また、ユーザーの個人情報やSNSでの行動を基にしたターゲティングもできるため、自店舗のターゲット像に近いユーザーに対して無駄なく広告を配信することが可能です。
SNSキャンペーン
「フォロー&リツイートで〇〇人にプレゼント」SNS上でこのようなキャンペーンを告知している投稿を目にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。これがSNSキャンペーンです。
基本的には、フォロワーを増やしたり、自社の認知度を高めるために拡散してもらう手段として実施します。
よく見られるSNSキャンペーンとして、以下のようなものがあります。
- フォロー・いいね・リツイートで抽選に参加できる
- ハッシュタグをつけて自社商品やサービスの投稿をおこなうと割引を受けられる
- ハッシュタグをつけた投稿でコンテストを実施し、優秀な投稿は公式に取り上げられたり、プレゼントがもらえる
このようなキャンペーンを実施することで、通常の投稿よりも認知を高められる効果が期待できます。
インフルエンサーマーケティング
インフルエンサーマーケティングとは、SNS上で影響力を持つインフルエンサーにPRしてもらい、認知拡大や購買に繋げる手法です。
自社が宣伝するよりも、第三者であるインフルエンサーがPRすることで広告感を感じにくくさせ、そのフォロワーに拡散される効果も期待できます。
ただし、インフルエンサーはフォロワーが多ければ誰でもいいというわけではありません。インフルエンサーのフォロワーが自社のターゲット層とかけ離れていれば、PRをおこなったところで興味を持ってもらえなかったり、拡散されないという結果に終わってしまう可能性があるからです。
例えば、ラーメンの食レポで人気を博しているインフルエンサーがいたとして、その人がおしゃれなカフェをPRしたとします。そのインフルエンサーのフォロワーはラーメンの情報を得たくてフォローしている可能性が高いため、おしゃれなカフェを紹介されても興味を抱かない可能性が高いでしょう。
また、PRしてもらった後にそのインフルエンサーが炎上してしまっては、自店舗にも影響が及ぶ可能性があります。そのため、過去の投稿などを確認して、炎上の危険がない人物かも確認しなければなりません。
口コミ投稿の促進
「SNSが集客に繋がる理由」でも解説しましたが、SNS上での口コミは参考にされやすく、来店のきっかけとなります。そのため、口コミを投稿したくなるようなサービスや商品の提供はもちろんのこと、口コミを増やす施策の実施も大切です。
例えば、フォローとハッシュタグ付きの投稿をすると、割引などの特典が受けられるといったキャンペーンを店頭で実施することで、フォロワーの獲得と認知拡大を狙えるでしょう。
さらに、その投稿を自社アカウントでリツイートなどして拡散することで、より口コミを見てもらえる可能性が高まります。
集客に活用される主なSNSプラットフォームの特徴
集客に活用されるSNSには、主に以下の5つがあります。
- X(旧Twitter)
- TikTok
- LINE
自社の商品やサービスに適したSNSを選定するためにも、それぞれの特徴を理解しておきましょう。
Facebookは実名登録が基本であるため、リアルで交友関係があるユーザー同士の交流がメインとなっているSNSです。30~40代の男性の利用割合が多いという特徴があります。
ビジネスで名刺代わりに活用されることも多いため、ビジネス関連商品のPRに適しています。また、Instagramとも連携可能なため、Facebookで投稿した内容を同時にInstagramにも投稿できます。
Facebookのアルゴリズム
Facebookでおすすめとしてユーザーのフィードに表示されるためには、以下のようなアルゴリズムを理解する必要があります。
インベントリー | ・インベントリーとは、友達やフォローしているページがシェアした一連の投稿のこと ・ニュースフィードやWatchといった場所によって表示される投稿の種類が異なる(例えば、ニュースフィードは主に、繋がっている相手がシェアしたコンテンツによって構成される) |
シグナル | 投稿者は誰か、いつ投稿されたかといった何十万ものシグナルが考慮される |
予測 | アルゴリズムによって、ユーザーが投稿に反応する可能性がどれくらいか以下のような予測を実施 ストーリーにコメントする可能性はどのくらいか 時間を費やしてそのストーリーを読む可能性はどのくらいか 動画を最後まで見るか ストーリーが参考になったと言う可能性はどのくらいか |
スコア | ・すべてのシグナルを統合したものを使って関連度スコアを作成 ・このような情報をすべて利用し、次のような予測を基に可能性を計算 クリックする可能性 この投稿に時間を費やす可能性 「いいね!」、コメント、シェアをする可能性 この投稿が参考になると思う可能性 この投稿がクリックベイトである可能性 この投稿が低品質なウェブページにリンクされている可能性 ・これらの予測を関連度スコアに反映 |
参考:How Facebook Distributes Content | Meta Business Help Center
つまり、Facebookのアルゴリズムを重視した投稿を実施するなら、自社アカウントをフォロー・シェアしてもらうことが大切です。また、ユーザーにとって参考になるような情報を提供できる投稿が評価されやすいという特徴もあります。
Instagramは写真や動画を用いて投稿するSNSです。そのため、ビジュアルが重視されやすく、テキストでは伝わりにくいグルメ・ファッション・化粧品などのPRに向いています。
しかし、ただ写真や動画を投稿するだけではなく、いいねや共有をしたくなるようなクリエイティブ作成が重要です。また、ブランディングを狙うのであれば、投稿のレイアウトにも統一感を出すことが大切です。
Instagramは投稿にURLを掲載してもクリックできないため、公式サイトなどに誘導したい場合は自社アカウントのプロフィールページを開いてもらう必要があります。
Instagramのアルゴリズム
Instagramのアルゴリズムについても見ていきましょう。フィードと発見タブに分けて紹介します。
■フィード
利用者のアクティビティ | 過去にいいね・シェア・保存・コメントした投稿を基に、ユーザーが興味を持ちそうなコンテンツを判断 |
投稿に関する情報 | ・投稿の人気度と、投稿自体の一般的な情報に関するシグナル ・投稿後にいいね・コメント・シェア・保存がどれだけ早く実行されたか |
投稿者に関する情報 | ・投稿者に対してユーザーがどれくらい興味を抱く可能性があるかを把握するための項目 ・直近の数週間で、その投稿者がほかの利用者と何回やり取りしたかといったシグナルが含まれる |
特定のユーザーとのやり取りの履歴 | ・ある特定のユーザーの投稿を見ることに、どのくらい興味があるかを把握するためのシグナル ・互いの投稿にコメントをしているかどうかなどが含まれる |
参考:Instagramのランキングアルゴリズム | Instagramブログ
■発見タブ
投稿に関する情報 | ・投稿の見かけの人気度 ・投稿のいいね・コメント・シェア・保存を何人が実行したか、またそれらがどれだけ早く実行されたかといったシグナル ・発見タブでは、これらのシグナルの重要度が、フィードやストーリーズよりもはるかに高い |
発見タブでのアクティビティ | ・いいね・保存・シェア・コメントをした投稿や、過去に発見タブの投稿にどのような反応をしたかといったシグナル ・特定のタイプの投稿に反応していた場合、似た傾向のコンテンツを多く表示する |
投稿者とのやり取りの履歴 | 関わりを持ったことがある投稿者の場合は、その投稿者の投稿に対するおおまかな興味の度合いが分かる |
投稿者に関する情報 | ・直近の数週間でほかのユーザーがその投稿者にアクションを実行した回数などのシグナル ・多様な投稿者の中から魅力的なコンテンツを探すのに役立つ |
参考:Instagramのランキングアルゴリズム | Instagramブログ
このように、同じInstagramでもフィードと発見タブでは、おすすめとして上位に表示されるためのアルゴリズムが異なります。
しかし、どちらも興味がありそうなユーザーに表示されやすいという特徴はあるものの、投稿へのアクションも重要な要素となっていることがわかります。
X(旧Twitter)
X(旧Twitter)はMeta社のFacebookやInstagramと異なり、匿名性の高さが特徴です。そのため、プライベート・趣味・仕事などアカウントを分けているユーザーも多くいます。
共通の趣味を持つユーザー同士が繋がることも多く拡散性が高いため、フォロー&リポストキャンペーンを用いることで、効果的に認知を高めることができます。
Xのアルゴリズム
Xでは、ユーザーの過去のポストデータを基に、関心がありそうなポストをランキング化します。そのうえで、好みやツイートの評価などさまざまなフィルタリングをおこない、おすすめのポストを表示させる仕組みです。
Xでは、ポストの順序を決定する指標の一部として、以下を公開しています。
ユーザーがポストに対して起こしたアクション | 評価 |
いいね! | 0.5 |
お気に入り | 0.5 |
リポスト | 1.0 |
返信 | 13.5 |
プロフィール確認してポストにいいね! | 12.0 |
返信に対しエンゲージメント | 75 |
表示回数を減らす・ミュート・ブロック | -75 |
ポストを報告 | -369 |
参考:https://github.com/twitter/the-algorithm-ml/commit/b85210863f7a94efded0ef5c5ccf4ff42767876c
このように、
- 返信
- プロフィール確認してポストにいいね!
- 返信に対しエンゲージメント
これらは特に評価が高く、重要視されていることがわかります。SNSキャンペーンをうまく活用することで、評価を高めることができるでしょう。
また、表示回数を減らすなどのネガティブフィードバックやポストを報告されると、大幅なマイナスとなります。
TikTok
TikTokは、アプリ内で動画の撮影・編集・投稿まで簡潔可能なSNSです。独自のアルゴリズムを採用しており、ハッシュタグによる拡散性の高さも特徴です。
10~20代の若年層に人気のSNSという印象がありますが、年々利用ユーザーの平均年齢が上がってきており、現在では約36歳まで上昇(2023年10月時点)しています。
また、フォローしていないユーザーの投稿がおすすめとして表示されるという仕組みがあり、フォロワーが少なくても投稿直後はおすすめされやすいというメリットがあります。そのため、フォロワーが少ない状態でも、投稿次第では認知を拡大しやすいSNSと言えるでしょう。
TokTokのアルゴリズム
TikTokで重要だと考えられているアルゴリズムは、以下の6つです。
視聴完了率 | ・動画を最後まで視聴した割合 |
視聴時間 | ・投稿した動画の視聴時間 ・再生回数が多く、視聴時間の長い動画は人気があると判断される |
いいね/コメント | ・動画を見たユーザーのアクションを測定 ・「いいね!」と「コメント」が重視される傾向がある |
シェア数 | ・他のSNSなどにシェアされた数 |
複数回再生数 | ・ループしたり何度も見返されたりした再生数 |
同アカウントの動画の視聴数 | ・同アカウントが投稿した他の動画の視聴数 |
基本的に、動画を最後まで見てもらうことや、いいね!・コメント・シェアをしたくなるかがポイントです。そのため、動画づくりは非常に重要で、冒頭に目を引くタイトルを入れるなどの工夫が必要です。
LINE
LINEは、メッセージアプリとして広く活用されているため、他のSNSよりもユーザーの年齢層が広く、ユーザー数もダントツに多いのが特徴です。そのため、どのような業種でも使いやすいというメリットがあります。
自社の公式アカウントを友だち追加してもらい、定期的に情報やクーポンを発信するといった活用が基本です。ユーザーの段階に併せてメッセージを配信する「ステップ配信機能」もあるので、メールマーケティングのような使い方もできます。
自店舗を認知していないユーザーには友だち追加してもらうことは難しいという側面がありますが、自店舗に興味がある・すでに来店したことがあるユーザーには、最新情報やお得な情報を個人に向けて配信できるため、初来店・再来店に繋げられるでしょう。
SNS集客にありがちな失敗の原因
SNS集客で成果を得られない場合、以下のような原因が考えられます。
- 戦略なしにただ投稿している
- 自店舗のターゲットやイメージと合わない投稿をしている
- SNSのアルゴリズムを理解せずにSNSで集客をおこなっている
SNSでの集客を成功させるためには、最低限これらがなぜ失敗する原因となるのかを理解しておくことが大切です。
では、詳しく解説していきます。
戦略なしにただ投稿している
SNSでの集客は、まず何を目的とするのかを明確にして戦略を立てることが重要です。
ただ「バズる」ことだけを考えていると、ただの面白いだけの投稿になってしまいます。「バズる=集客になる」とは限らないことを理解しておかなければなりません。
例えば、TikTokで会社の役員たちが踊っている動画などを目にしますが、これは「ダンスを踊らなそうな人が踊っている」ことに対して面白いと感じられるだけで終わってしまう可能性が高いでしょう。
そして、「この動画が面白いから、この会社の製品が買いたい」と考える人は少ないはずです。
これが新卒に向けて明るい社風を表現するための動画であれば、目標は達成できるかもしれません。しかし集客したい場合は、拡散されやすいからといってこのような動画を真似しても意味がありません。
また、自店舗のターゲットはどのような属性のユーザーなのかを考え、ターゲットに反応してもらえるクリエイティブやキャンペーンを検討することも大切です。
このようなことを考えず、戦略なしにただ投稿を繰り返していても、思うような反応は得られないでしょう。
自店舗のターゲットやイメージと合わない投稿をしている
自店舗のターゲットとなるユーザーの目に留まらない投稿や、店のイメージと合わない投稿を行うと、成果に繋がりにくくなってしまいます。
例えば、20代をターゲットにした、安くて美味しい飲食店があったとします。SNSで集客するために、料理に高級感を演出した画像を使用し、値段がわからない状態で投稿したとしたらどうでしょう。
多くの人にユーザーは「高そうなお店」と感じてスルーされてしまうかもしれません。
また、中年層以上をターゲットにした店なのに、ポップな印象を与えるクリエイティブで投稿をしても、「自分には関係がない若い人のお店」と認識されてしまう可能性もあるでしょう。
上記はあくまでも例であり必ずしも間違いとは限りませんが、大切なことは自店舗のターゲットは誰なのか、店のイメージをどう表現するのかは非常に大切だということです。
SNSのアルゴリズムを理解せずにSNSで集客をおこなっている
先ほども紹介したように、SNSごとにおすすめ表示されるためのアルゴリズムは異なります。
例えば、Facebookはユーザーにとって有益かどうかが重視されますが、TikTokは動画が最後まで再生されたか・どれだけ再生されたかといったことが重視されます。
このような違いを理解せずに投稿を行うと、おすすめとして投稿が表示されにくくなり、多くのユーザーの目に触れられず、失敗につながるでしょう。
SNS集客を成功させる5つのポイン
SNSの集客を成功させるポイントは、以下の5つです。
- SNS集客の目的を明確にする
- 集客したいターゲットを明確にする
- 自店舗に適したSNSを選択する
- 戦略を立てて運用計画を作成する
- 投稿を分析して改善していく
これらのポイントを押さえておくことで、戦略的なSNS集客ができるようになります。
では、詳しく見ていきましょう。
SNS集客の目的を明確にする
まず、最初にやるべきことは「SNS集客の目的」を明確にすることです。実店舗のある店がSNSを活用する場合、以下の2つの目的であるケースが多いでしょう。
- 店舗に来店してもらうため
- 店舗の存在を知ってもらうため(認知拡大)
例えば、店舗への来店を促したいのであれば、来店してみたくなる工夫が必要ですし、認知拡大を狙いたいのであればSNSキャンペーンや拡散したくなる魅力的なクリエイティブの投稿を行うといったことが必要です。
つまり、目的によってSNSで行う施策が変わるため、まずは目的を明確にしましょう。
集客したいターゲットを明確にする
自店舗のターゲットを「30代の女性」といったような大まかなものではなく、より詳細なイメージにしましょう。そのためには、ペルソナを作成してニーズを把握することが大切です。
ペルソナとは、ターゲット像を詳細にイメージした人物像で、実際のデータから作り上げます。
顧客へのインタビューやアンケート、店で接客するスタッフからのヒアリング、POSデータなどを参考に、
- 名前
- 年齢
- 性別
- 職業
- 年収
- 趣味
- 性格
- 最近の悩み
- 悩みに対してどうなりたいか
というようなことを、設定していきます。
実在するデータを基に作成するため、ペルソナの悩みや解決してどうなりたいかなどを考えることで、ターゲットのニーズを把握しやすくなるでしょう。
また、SNSの発信もペルソナに対して情報を届けるイメージでおこなうと、投稿内容の質が高まります。そのため、本当に情報を届けたいユーザーの目に留まりやすくなるでしょう。
自店舗に適したSNSを選択する
前述したように、SNSごとにユーザー層・コミュニケーション方法・アルゴリズムが異なります。
自店舗のターゲット層に合わせて選ぶことはもちろんですが、より魅力的に見えるように情報を発信できるSNSはどれなのかといったことも考えて、SNSを選びましょう。
戦略を立てて運用計画を作成する
SNS集客の目的とターゲットがはっきりしたら、KPIを設定して運用計画を作成しましょう。
例えば、まずフォロワーを増やすために何をして、いつまでにどれくらい増やすのか。そして、それを達成したら次は何をおこなうのかといったように、計画を立てていきます。
KGI(最終的なゴール)を設定し、そこから逆算してKPIを設定します。KPIは効果検証できるように、定量的に計測できる指標にしましょう。
投稿を分析して改善していく
SNSを運用するのであれば、必ず定期的な効果検証と改善をおこないましょう。
例えば、Instagramなら「Instagramインサイト」で、フォロワーの全体的な傾向とコンテンツのパフォーマンスを確認できます。Xも「Twitterアナリティクス」を利用することで、ポストデータを分析することが可能です。
各SNSには分析機能があり、プロアカウント・ビジネスアカウントでアカウントを解説することで、利用できるようになります。必ずアカウントを解説したら、分析機能を有効にしておきましょう。
ユーザーの反応がいい投稿と、悪い投稿にはどのような違いがあるのか、フォロワーがどのように増減しているかなどを確認しながら、改善していきましょう。
SNS集客をおこなう際の注意点
SNS集客を行う場合、以下のような注意点があります。
- 炎上リスクに備える必要がある
- 地道に取り組み続ける必要がある
これらを理解していないと、適切にSNSを運用していくことができません。
では、これらの注意点について詳しく見ていきましょう。
炎上リスクに備える必要がある
SNSを活用した集客でもっとも危惧しなければならないのが、「炎上」です。SNS集客の成果が出なくても店舗への大ダメージはありませんが、炎上してしまえば新たな顧客を生み出せなくなるだけでなく、これまで利用してくれていた顧客からも敬遠されてしまう可能性があります。
自店舗のイメージが大きくダウンしてしまうため、炎上リスクには必ず備えておきましょう。
具体的には、
- SNSアカウントの運用ルールを策定しておく
- SNSの投稿をする前に必ずほかのスタッフにチェックしてもらう
- 炎上してしまった際の対応フローを決めておく
などです。
また、SNSをモニタリングし、炎上の予兆を早期発見することも大切です。
地道に取り組み続ける必要がある
SNSで実店舗に集客する場合、すぐに効果が表れないケースも多くあります。最初はフォロワーも少なく、徐々に認知度を高めていく必要があるからです。
そのためには、こまめな投稿を行うことはもちろんですが、フォロワー数・インプレッション・エンゲージメント率などの効果検証を行い、それを基に改善していかなければなりません。
このように地道な投稿と改善を繰り返していくことで、より集客に繋がるアカウントへと成長させていきましょう。
まとめ|SNS集客はターゲットを理解し戦略的に運用することが重要
本記事では、SNS集客について解説してきました。最後にまとめをご紹介します。
■SNSが集客に繋がる理由
- 店舗を知らない人にも認知してもらえる
- 拡散される可能性がある
- SNSに投稿された口コミを参考にする人に対し来店のきっかけになる
- 新商品やキャンペーンなどの情報をリアルタイムで情報発信できる
■SNS集客の手法
- アカウント運用
- SNS広告
- SNSキャンペーン
- インフルエンサーマーケティング
- 口コミ投稿の促進
■SNS集客にありがちな失敗
- 戦略なしにただ投稿している
- 自店舗のターゲットやイメージと合わない投稿をしている
- SNSのアルゴリズムを理解せずにSNSで集客をおこなっている
■SNS集客を成功させるポイント
- SNS集客の目的を明確にする
- 集客したいターゲットを明確にする
- 自店舗に適したSNSを選択する
- 戦略を立てて運用計画を作成する
- 投稿を分析して改善していく
■SNS集客をおこなう際の注意点
- 炎上リスクに備える必要がある
- 地道に取り組み続ける必要がある
まずは、SNS集客をおこなう目的を明確にし、ターゲット目線で戦略をしっかりと立てるところから始めましょう。