POSレジは飲食店やコンビニエンスストアなどサービス業を中心にさまざまな業態で活用されているレジです。
従来型のキャッシュレジスターとは異なり、会計だけでなく売上や顧客情報などデータの集計も可能で、POSレジが果たす役割は多岐に渡ります。
これまでは中堅・大手企業が導入するイメージが強かったものの、最近ではスマートフォンやタブレットなどでも手軽に導入できるようになり、企業規模に関わらず活用できるシステムになってきています。
今回は、これからPOSレジの導入を検討している方に向けて下記についてまとめて解説していきます。
▼この記事で学べること
- POSレジとは?POSシステムとの違い
- POSレジの種類
- 一般的なPOSレジの機能
- POSレジのメリット・デメリット
- POSレジの導入に必要なアイテムや費用
- POSレジ選びに失敗しない選び方
- コストを抑えてPOSレジを導入する方法
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3分で理解!POSレジとは何か?POSシステムとの違いは?
POSシステムを搭載したレジをPOSレジといいます。POSとは「Points of Sales」の頭文字を取ったもので、POSシステムは主に顧客との取引情報を記録するシステムです。
POSレジとPOSシステムは同じような意味合いで用いられることが多いですが、厳密にはPOSシステムを搭載させたレジ=POSレジです。違いを認識しておくと混乱せずに済みます。
POSレジを導入すると、販売戦略や在庫管理、データ集計の効率化などに役立ちます。複数店舗を運営する小売店や飲食店ではデータの一元管理も可能です。
近年ではレジの形式もセルフレジやタブレット端末などさまざまなタイプが登場していますが、POSシステムはさまざまなレジに搭載することができます。
POSレジと通常レジの違いとは?
POSシステムを導入していない従来型のキャッシュレジスターの役割は、主に金銭のやりとりに限られます。売上をデータで管理したい場合、Excelなどに入力して記録する必要があります。
一方でPOSレジは、購入取引にまつわる情報が自動で集計されデータ化されるため、改めて集計する必要がありません。そのため、業務効率を大幅に高めることができます。その他にもPOSレジの役割は多々ありますが、メリットやデメリットと共に後ほど改めて解説いたします。
POSレジの種類(ハード編)
POSレジには大きく分けて4つのタイプが存在します。
- POSターミナル
- モバイル型POSレジ
- セルフ型POSレジ
- パソコン型POSレジ
それぞれ解説します。
POSターミナル
POSシステムを搭載し、スキャナーや自動釣り銭機、レシートプリンターなど主要な設備を備えた総合型のレジです。小売店や大型スーパーマーケットなど幅広い業態でよく使われているタイプです。ただ、端末代や導入・運用費用が高額なため、主に大手チェーン企業に導入されています。
モバイル型POSレジ
スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末にPOSシステムを搭載したPOSレジです。インターネットやアプリを通じてPOSシステムを搭載できるクラウドタイプのものが多く、データはクラウド上に保存されます。手軽に導入ができ、コストも抑えられるため、近年POSレジの主流になってきています。
モバイル端末としては、主に飲食店で使われているハンディシステムもあります。ハンディはオーダーエントリーシステムとも呼ばれ、客席で受けた注文データがキッチンとレジ端末に連携されます。最近ではスマートフォンやタブレットをハンディ端末として代用できるようになっています。
セルフ型POSレジ
顧客が自ら商品のバーコードをスキャンし、支払いを行うタイプのPOSレジです。大規模な小売店やスーパーマーケットで利用されています。また、スーパー銭湯やフードコートなどで使われている券売機タイプもあります。
パソコン型POSレジ
PCにPOSシステムを搭載して使用するレジです。既に持っているPCにPOSシステムをインストールして使えるため、スムーズに導入できます。ただ、レジとして使用するためには会計に必要なキャッシュフロアやレシートプリンター、クレジットカードや電子マネーの決済用端末など周辺機器を購入しなければなりません。主に病院や介護施設などで活用されています。
POSレジの種類(ソフト編)
POSレジは、業界問わずに導入できる万能型のPOSシステムと、業界に特化したPOSシステムがあります。
万能型は、一般的な会計機能やデータ集計機能などレジに必要な役割を果たし、さまざまなオプションや料金プランが揃っています。
一方、業界特化型は、一般的な機能だけでなく、その業界に必要な機能も備わっています。
▼各業界に必要な機能の一例
飲食店 | 割り勘機能、ハンディシステムやモバイルオーダーとの連動が可能、顧客情報のメモ機能など |
美容室 | カット、カラーリング、パーマなどのメニュー登録や、シャンプー、コンディショナーなどの商品登録が可能など |
小売店 | 商品の在庫管理機能、ECサイトとのデータ連動など |
どちらが最適かは、POSレジが果たす役割として何を求めるかによって変わります。目的や予算に沿って判断するようにしましょう。
一般的なPOSレジの機能
POSレジにはどのような機能が備わっているのでしょうか?一般的な機能を紹介します。
- 基本的な会計機能
- 商品情報の登録
- 商品の在庫管理
- 販売データの集計
- 顧客情報の管理
- 全店舗のデータを一元管理
- バーコードリーダーとの連動
- キャッシュレス決済システムと連動
基本的な会計機能
POSレジは従来型のレジと同じく、顧客が購入するときの会計機能を持っています。商品代金やお釣りの受け渡し、商品の返品・交換処理、レシートや領収書の発行、割引・クーポンの設定などが行えます。
商品情報の登録
取り扱っている商品名や原価、メーカー名などの商品情報を登録することができます。登録することで購入履歴と連動して販売数や在庫数に反映されるようになります。
商品の在庫管理
商品の数量を登録しておけば、在庫管理も可能です。購入がある度に逐次反映されるためリアルタイムで在庫を確認することができます。
販売データの集計
購入された商品は全てデータとして蓄積されます。購入日時や個数、曜日別の売上動向、他店舗との比較などが可能です。帳簿やレポートの作成ができるPOSレジもあります。
顧客情報の管理
購入履歴のある顧客情報を記録できます。性別、年齢、購入日時、購入金額、利用回数などさまざまなデータが記録されます。
全店舗のデータを一元管理
POSレジは複数店舗のデータを一元管理することができ、商品の在庫や売上、顧客情報などのデータを他店舗同士で共有が可能です。
バーコードリーダーとの連動
バーコードリーダーとPOSレジを連動させることで会計業務やデータ集計の効率化を図ることができます。レジで金額の手打ち入力をしなくて済むため、入力ミス防止にも繋がります。
キャッシュレス決済システムと連動
POSレジとキャッシュレス決済システムを連動させると、顧客と直接金銭のやりとりが無くなり、会計ミスの防止や閉店後のレジ締め作業の効率化が実現できます。近年ではキャッシュレス決済を望む顧客も多く、満足度アップにも繋がるでしょう。
POSレジのメリット・デメリット
POSレジを導入するとさまざまなメリットをもたらしますが、デメリットも存在します。それぞれ解説します。
メリット
POSレジのメリットは以下の通りです。
- 会計業務の効率化
- 経営戦略・マーケティングに役立つ
- 複数店舗でデータを共有できる
- 発注業務の効率化・最適化
- 人為的なミス防止
- 顧客満足度の向上
会計業務の効率化
POSレジは会計業務全般がスムーズになり、作業効率が大幅にアップします。バーコードやモバイルオーダーなど他システムと連動することでレジへの金額や商品の手入力が省略でき、さらに効率化を図ることもできます。
経営戦略・マーケティングに役立つ
POSレジには売上や販売した商品数、利用した顧客層などの情報が蓄積されています。曜日毎の売上変動や商品の売れ行き、よく使われる顧客層などが明確になれば、効果的な経営戦略を考えるときのデータとして役立ちます。特定の顧客層に向けたクーポン発行や特別な割引設定なども行えるため、販促活動にも活用できます。
複数店舗でデータを共有できる
POSレジに蓄積されているデータは各店舗でも共有が可能です。そのため、商品欠品時に店舗間で在庫を移動したり、他店舗の常連客が来店したときに情報が得られるなど、さまざまなシーンで役立ちます。全店舗の状況を一度に確認できるため、移動する手間も省けます。
発注業務の効率化・最適化
商品が購入されると、POSレジに登録している在庫数へと反映されるため、改めて数量を確認する必要がありません。発注のタイミングを見極めることができ、欠品を防ぐことにも繋がります。
また、売れ行き商品やあまり売れていない商品がわかれば、商品によって必要な発注数も明確になり、発注量が最適化されます。
人為的なミス防止
POSレジは予め商品情報を登録するため、会計時に起こりやすい金額の入力ミスが減少します。売上データなども自動で集計されるため、計算間違いなど人為的なミスを防ぐことができます。
顧客満足度の向上
POSレジは事業者側だけでなく、顧客にとってもメリットがあります。例えば会計時間が短縮されたり、現金やクレジットカード以外に電子マネーなどキャッシュレスでの支払いが可能になるなど、利便性が高まることによって満足度の向上に繋がります。
デメリット
逆に、POSレジのデメリットには以下のようなものが考えられます。
- コストが発生する
- システムトラブル時に使えない可能性がある
- 運用に慣れるまで時間と労力がかかる
コストが発生する
POSレジを導入するためには、端末代や初期費用、月額料金などコストが発生します。そのため、コストの大きさと、導入後にもたらすメリットを比べて判断する必要があります。
POSレジの導入にあたってどのようなコストが発生するかは後半で詳しく解説します。
システムトラブル時に使えない可能性がある
POSシステムに異常が発生した場合、一時的に使えなくなる可能性があります。POSレジを導入した場合は、このリスクを常に背負わなければなりません。
そのため、トラブル発生時にどう対応すべきかを予め決めておきましょう。また、サポートセンターがあれば、すぐ連絡できるように電話番号等を張り出しておくと慌てずに済みます。
運用に慣れるまで時間と労力がかかる
初めてPOSレジを導入する場合、システムへの商品登録など初期設定をしなければなりません。会計時のオペレーションもPOSレジに合った方法で組み立て直す必要があります。
また、スムーズに運用していくためには研修やシミュレーションも行った方がよいでしょう。POSレジに慣れるまでは一定の期間がかかることを見越しておくことも大切です。
POSレジ導入に最低限必要な7つのアイテム
POSターミナルは総合的な設備が整っていますが、他のタイプはキャッシュドロワやカードリーダーなど別途で周辺機材を揃えなければなりません。
ここではPOSレジを導入する際に最低限必要なアイテムについて紹介します。
- 端末
- キャッシュドロワ
- スキャナー・バーコードリーダー
- レシートプリンター
- カードリーダー
- カスタマーディスプレイ
- Wi-Fi環境
1.端末
POSレジを導入するためには、まず端末が必要です。端末の種類は既に紹介した通り、キャッシュレジスターやスマートフォン、タブレット端末などさまざまなタイプがあります。端末によって必要な周辺機器が異なるので、情報収集の際に確認するようにしましょう。
2.キャッシュドロワ
顧客と決済時にやりとりする現金を管理するための機器です。一般的には紙幣や小銭を区分けして保管できるようなもので、自動釣銭機がついている場合は不要となります。
3.スキャナー・バーコードリーダー
商品のバーコードを読み込むためのリーダーです。主にスーパーマーケットや小売店では必須の機材です。最近ではスマートフォンやタブレット端末でも代用可能になってきています。
4.レシートプリンター
レシートをプリントするための機器です。領収書も発行できるのが一般的です。無線・有線LANやBluetoothなどでレジ端末と接続します。
5.カードリーダー
クレジットカードや電子マネーでの決済で使用する端末です。キャッシュレス決済を導入したい場合は必須の機材です。クレジットカードの決済は専用のCAT/CCT端末が必要ですが、電子マネー決済と併せて使えるタイプもあります。なお、導入する場合は端末の購入費や決済手数料が発生します。
6.カスタマーディスプレイ
購入金額を顧客に表示するための機器です。スマートフォンやタブレット端末での決済だと画面上に表示されるため、不要な場合もあります。
7.Wi-Fi環境
POSレジを運用するためにはインターネット環境を整えなければなりません。そのため予めWi-Fi設備を完備しておきましょう。
POSレジ導入に必要な費用
POSレジの導入にはさまざまな費用が発生します。主に下記のものがあります。
- 初期費用(端末などの機材費)
- 月額料金
- 決済手数料(キャッシュレス対応)
- インターネット通信費
それぞれ解説します。
初期費用(端末などの機材費)
POSレジの導入にはさまざまな機器が必要で、初期費用としてその購入費用が発生します。
クラウドタイプのPOSシステムなら、スマートフォンやタブレット端末を持っていれば低コストで始められます。ただし、プリンターなど周辺機器を揃えなければならず、その分の費用が発生します。必要な機材を全てゼロから揃える場合は、10万円〜15万円程度が相場です。
ターミナル型の場合は必要な設備が既に揃っていますが、POSレジ自体が高額となり、数十万円から100万円を超えるものもあります。ただし、月額料金は発生しないケースが多いです。
月額料金
主にクラウドタイプのPOSシステムを導入した際に発生します。料金の相場は3000円〜10,000円程度です。
決済手数料(キャッシュレス対応)
クレジットカードや電子マネーなどキャッシュレス対応の決済システムを導入した場合に発生する手数料です。会計金額の数%を決済代行会社に支払います。手数料の相場は3.24%あたりです(2023年10月時点)。
キャッシュレスに対応するためには専用の端末を購入しなければなりません。これも初期費用として機材費に含まれます。
インターネット通信費
POSレジを運用するためにはWi-Fi環境を整えなければなりません。Wi-Fiの設備にかかる費用は、4,000〜5,000円程度が相場です。
POSレジの導入から運用までの流れ
POSレジを導入してから運用までの流れは、一般的に下記のようになります。
- 現状の課題や目的を明確にする
- 導入するPOSレジのタイプを検討する
- 情報収集(資料請求など)
- 商談をする
- 決定
- 運用の準備
- スタート!
まずは、なぜPOSレジを導入するのか、現状の課題や目的を明確にしましょう。次に導入するPOSレジをどのような形にするのかを決めます。ターミナル型か、モバイル型かでレジのスペースや予算は大きく変わります。情報収集と同時に行ってもよいかもしれません。
商談では、ただ価格や機能の確認だけでなく課題や目的を営業担当に共有することで、今後の運用に必要な情報が得られるでしょう。情報収集は1社だけではなく、複数社に話を聞くことでベストに近いサービスを選択できるようになります。
運用の準備としては機材の購入やシステムへのメニュー登録、スタッフの研修などが必要です。サポートセンターのサポートを受けながら進めていくと安心して準備できます。
POSレジの運用がスタートしたら、現場スタッフの声に耳を傾け、問題点があれば改善していきましょう。最初はさまざまなトラブルが発生するかもしれませんが、ひとつずつ乗り越えていくことで導入の効果が得られるようになります。
POSレジ選びで大切な5つの基準
POSレジはさまざまなタイプのものがあり、何をどのように選べばよいか悩み所ではないでしょうか?
そこでPOSレジ選びで失敗しないために大切な5つの基準を紹介します。
- 目的を果たせるか
- 万能型か?業界特化型か?
- 予算内に収まっているか
- ハードの種類で決める
- 使いやすさやサポートも要チェック
それぞれ解説します。
1.目的を果たせるか
第5章で解説した通り、POSレジの導入はさまざまなメリットをもたらします。しかし、一番大切なのはPOSレジ導入によって本来の目的が果たせるのかどうかです。
例えば「POSレジを導入して売上データを効率的に収集したい」という目的があるなら、データ集計がしやすいPOSレジを選ばなければなりません。目的に沿った選択ができなければ、POSレジ導入の効果も小さくなってしまいます。果たすべき目的を忘れずに、POSレジ選びに臨みましょう。
2.万能型か?業界特化型か?
万能型POSレジと業界特化型POSレジ、どちらが自社に合っているかを見極めましょう。
万能型POSレジは業界を問わず数多くの店舗に利用されており、実績もあります。「会計ができて最低限の機能が備わっていればOK!」という方は万能型POSレジで十分かもしれません。
ただ、業界特化型POSレジの機能も知った上で検討した方がベストな選択肢が見つかるはずです。安易に万能型を選ぶと「使いたかった機能がついてなかった…」という事態も招きかねません。それぞれの情報収集をしてから、判断するようにしましょう。
3.ハードの種類で決める
ターミナル型、モバイル型、セルフ型、パソコン型のどれにするかを決めましょう。それぞれの特徴を把握しておくと検討しやすくなります。
ターミナル型は大手の飲食チェーンや小売店などではよく活用されています。会計に必要な機能や設備が揃っているため、周辺機器の準備について考える必要もありません。「とりあえず最初は安心して始めたい!」という方にはおすすめです。
モバイル型はスマートフォンやタブレットがあれば導入できるため、手軽さやレジスペースが不要であること、また顧客にとっての利便性の高さも魅力です。ただ、キャッシュドロワやカードリーダーなど周辺機器を揃えなければなりません。漏れのないように準備する必要があります。
セルフ型は大手スーパーマーケットや定食チェーンなど導入に最適な業態は限られるかもしれません。会計を全て顧客が行ってくれることによって大幅な業務効率化を見込むことができ、人件費が削減できるなどのメリットがあります。
パソコン型も病院や介護施設など活用できる業態が限られます。スペースを確保することができ、予約情報や顧客のカルテなどパソコン上のデータと連動して使いたい場合は選択肢として検討してみてもよいでしょう。
4.予算で決める
POSレジは無料で導入できるものから100万円以上かかるものまで幅広い価格帯で展開されています。予め予算を決めておけば、選択肢を絞ることができます。
注意したいのは、初期費用だけで判断しないことです。「初期費用0円」と掲載されていても周辺機器が必要であったり、使いたい機能が追加オプションとなっていることがあります。また、月額料金も年間で換算すると意外と高額な金額になってしまうことも。長期的な観点で捉えることも大切です。
5.使いやすさやサポートの充実度
POSレジ導入後、スムーズに運用していくために重要になってくるのは、見やすさ・使いやすさです。これらの点は導入前では見えづらい部分なので、口コミを参考にしたり、デモ画面があれば実際に操作させてもらうとよいでしょう。
また、使い方やトラブル発生時にすぐ相談できるサポートセンターが設置されているかどうかも確認しておきたいところです。
そもそもPOSレジが必要かどうかを判断する
POSレジの導入にはコストが発生し、初期設定や運用していくための研修など労力も発生します。今抱えている課題を解決するために、POSレジが本当に有効な手段なのかどうかを改めて考えてみましょう。
例えば、個人店や小規模店舗の場合、データの一元管理は必要性が低くあまり効果を得られません。また、在庫管理も敢えてPOSレジで管理しなくても問題なくこなせる業務ではないでしょうか。
もちろん、小規模でもPOSレジを上手に活用している店舗はあるでしょう。総合的に考えて判断することが大切です。
コスト削減のために補助金を活用しよう
「POSレジを導入したいけどコストの負担がキツイ…」
そんな方におすすめなのが補助金や助成金です。
補助金は、事業者が業務改善や事業拡大の取り組みを行う際に、国や地方公共団体が経費の一部をサポートしてくれる仕組みです。時期によってさまざまな補助金や助成金が公開されています。
POSレジの導入に活用できる補助金としては「IT導入補助金」「小規模事業自己資金補助金」などが挙げられます。募集の期間や条件がそれぞれ異なりますが、数十万〜数百万と大きな金額を補填してくれるため、ぜひ活用したいところです。
より詳しく補助金について知りたい方は「飲食店経営を救う!給付金・補助金・助成金をわかりやすく一覧で解説」を併せてご覧ください。
まとめ
今回はPOSレジについて解説しました。最後にポイントをまとめます。
第1章 3分で理解!POSレジとは何か?POSシステムとの違いは?
- POSレジとはPOSシステムを搭載したレジのこと
- 取引情報や顧客情報などデータとして記録され、共有が可能
第2章 POSレジの種類(ハード編)
- POSターミナル
- モバイル型POSレジ
- セルフ型POSレジ
- パソコン型POSレジ
第3章 POSレジの種類(ソフト編)
- 万能型
- 業界特化型
第4章 POSレジの一般的な機能
- 基本的な会計機能
- 商品情報の登録
- 商品の在庫管理
- 販売データの集計
- 顧客情報の管理
- 全店舗のデータを一元管理
- バーコードリーダーとの連動
- キャッシュレス決済システムと連動
第5章 POSレジのメリット・デメリット
▼メリット
- 会計業務の効率化
- 経営戦略・マーケティングに役立つ
- 複数店舗でデータを共有できる
- 発注業務の効率化・最適化
- 人為的なミス防止
- 顧客満足度の向上
▼デメリット
- コストが発生する
- システムトラブル時に使えない可能性がある
- 運用に慣れるまで時間と労力がかかる
第6章 POSレジ導入に最低限必要な7つのアイテム
- 端末
- キャッシュドロワ
- スキャナー・バーコードリーダー
- レシートプリンター
- カードリーダー
- カスタマーディスプレイ
- Wi-Fi環境
第7章 POSレジ導入に必要な費用
- 初期費用(端末などの機材費)
- 月額料金
- 決済手数料(キャッシュレス対応)
- インターネット通信費
第8章 POSレジの導入から運用までの流れ
- 現状の課題や目的を明確にする
- 導入するPOSレジのタイプを検討する
- 情報収集(資料請求など)
- 商談をする
- 決定
- 運用の準備
- スタート!
第9章 POSレジ選びで大切な5つの基準
- 目的を果たせるか
- 万能型か?業界特化型か?
- 予算内に収まっているか
- ハードの種類で決める
- 使いやすさやサポートも要チェック
第10章 コスト削減のために補助金を活用しよう
- POSレジの導入には「IT導入補助金」「小規模事業自己資金補助金」などが活用できる
POSレジの導入は目的を達成するために行わなければ効果が小さくなってしまいます。目的を明確にし、店舗に最適なPOSレジを導入するようにしましょう。