コロナ禍の影響もあり、業界を問わず取り組みが急速に進んでいるDX(デジタルトランスフォーメーション)。飲食業界においても積極的に取り入れるお店が多くありますが、DXという言葉の存在自体を知らない、もしくはまだ何も取り組んでいないお店もあるでしょう。
今回はそんな飲食業界におけるDXについて、飲食店の経営者や店長、本部スタッフなど、DX導入の検討を行う機会のある方たちを対象にアンケート調査を行い、実際にどう考えているのかを確認してみました。DX導入の具体的な例として、トレタの事例もご紹介します。
アンケート概要
- 有効回答数
- 事前調査2,185名、本調査510名
- 調査期間
- 2021/3/4~2022/2/28
- 調査対象
- 日本全国、20代以上の男女
- 調査手法
- Webアンケート
資料を無料配布中!飲食店のDX成功事例集
・予約管理の方法を変えて売上20%アップ
・オーダーのオペレーションを組み直して客単価7%アップ、人件費30%削減
・電話対応をデジタル化して予約数3割アップ
非効率な業務にデジタル技術を導入して効率化を図り、従業員や顧客の満足度を上げていくDX。上記はそんなDXを取り入れることで、実際に結果を出している飲食店様の事例の一部です。
どんな取り組みで効果を発揮しているのか?様々な業態や価格帯、店舗数の飲食店様の事例をまとめた資料を作成しましたので、ぜひご覧ください。
DXの意味をまず確認! 飲食店関係者の認知度は?
DXの意味について知っているという方が、実はまだそう多くはないことが今回のアンケート結果からわかりました。まずDXとは何を指すのかから確認しておく必要がありそうです。
DX(デジタルトランスフォーメーション)の意味と認知度
アンケート結果によると、DXという言葉の意味については、以下のように「よく知っている」「なんとなく知っている」の合計が35.5%で、「あまり知らない」「全く知らない」の合計である64.6%の方が多い状態でした。
ではDXの意味を確認してみましょう。使われる場面によってDXの意味や示す範囲が微妙に異なってくるケースはあるものの、経済産業省による「DX 推進ガイドライン」の中では、以下のように定義されています。
「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」
これだけ読むと、とてもハードルが高いもののように思えてしまい、イメージがわきづらいかもしれません。飲食店におけるDXの例をいくつか挙げておきます。
- ウェブ予約の導入によって利便性が高まり、お店では電話対応が減り、接客に力を入れられるようになった
- 予約台帳・顧客台帳のデジタル化によってデータ分析が可能になり、戦略を練り直すことができた
- モバイルオーダーの導入によって非接触注文が実現でき、ホールスタッフの人数削減で人材不足の問題も解消できた
コロナ禍以降に言葉を知った人が3割以上!
経済産業省から「DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」が公表されたのが2018年9月。そこから日本でDXが注目され始めましたが、特に飲食店においては、やはりコロナ禍をきっかけとして意識を始めたお店が多かったのではないでしょうか。
DXの言葉を知った時期について質問したところ、34.9%の人が「新型コロナの感染拡大の影響が出始めた後」に知ったと回答しています。
飲食店がDXを導入する目的とは? 心配に感じる要素とも比較
飲食店がなぜDXに取り組まないといけないのかと、疑問に感じる人も中にはいるかもしれません。DXに実際に取り組んでいる飲食店の方を対象とし、取り組んでいる理由について確認してみました。結果がこちらです。
「業務効率を上げたいから」「集客数を増やしたいから」が上位に
1位は「業務効率を上げたいから」で62.6%、2位は「集客数を増やしたいから」で57.4%となりました。
DXに取り組むようになった具体的なきっかけとして、業務効率関連では「飲食店の深刻な人材不足に対応するため」「人手不足もありバックオフィスの生産性向上が必要だから」など、集客数関連では「コロナ禍による客数の低下で、より幅広い客層の獲得のため」という、客層を広げることを目的とされているケースもありました。
「顧客満足度向上」「コスト削減」目的が4割以上! 一方で心配なことでもある「コスト」
続いて、「顧客満足度を上げたいから」が3位で44.3%と高い割合です。DXには、お客さまにとって便利になるというメリットはもちろん、業務効率化ができれば、接客により力を入れられるというメリットもあります。そうして顧客満足度の向上が実現できれば、常連さんの数が増えることも期待できるでしょう。
DX導入によりどのような影響があったかについて、「顧客対応力の向上と作業の効率化により、人件費の削減と顧客満足度の向上が図れた」と答えた方もいらっしゃいました。
ここで、DXについて心配だと感じる要素(もしくは実際に心配だった要素)についても確認してみましょう。「コストがかかりそう」が1位で38.6%となっています。
一方で、取り組む目的の同率3位に「コストを削減したいから」(44.3%)が入っています。短期的には導入費用としてある程度コストがかかるかもしれませんが、長期的にはDXがコスト削減につながると考えて取り組んでいる人は多いです。
トレタの事例
DXによって具体的にどのような効果が期待できるのかは、トレタの導入事例が参考になるかもしれません。以下の導入事例ページからご確認ください。
抵抗のあったデジタル化に踏み切って予約を効率化!トレタ導入で毎日の売上高は20%増に!【東新宿 サンラサー】
従量課金の比率を下げて収益率アップを実現~「価値」を提供していくお店が生き残る~【株式会社ジリオン】
飲食店はDXに取り組むべき? 分かれる意見とそれぞれの理由
DXに取り組んでいないとする人にその理由や、自身の店に限らず、飲食店がDXに取り組むことについてどう思うかについても聞いてみました。
年齢層の高さと店舗の規模の小ささが取り組まない理由に
取り組まない理由としては「必要性を感じないから」という意見が多いのですが、特に、お客さまの年齢層が高いこと、小規模店舗であることを理由とされる人が多いようです。
飲食店がDXに取り組むことについてどう思うかについても、必要なお店だけ取り組めば良いという意見があります。ただ、DX自体に否定的な人はほとんどいませんでした。
「これからの時代にDXは必要不可欠」とする方も多数
DXに前向きな人たちからは、以下のような意見が出ています。
- 「あらゆるコスト増の中で生き残るためには省人化を進めレイバーコストの圧縮が必要」
- 「情報の共有は必ず利益を生むと思います。情報を横につなげることが重要です」
- 「お店の事務作業が減って、本来の仕事に向き合いやすくなった」
- 「DXはこれからの時代に必要不可欠なものだと思う」
DXは時代の流れで、遅かれ早かれ導入が必要になると考えている人が多いようでした。
コロナ禍でのDX導入事例
コロナ禍以降にDXを知る人も多かったわけですが、やはり「不特定多数の個人客相手の業種なので、コロナ対策のため積極的に推進すべき」「コロナで減った客を取り戻すためには必要」といった意見もありました。
実際にコロナ禍にあたって取り組みを始めて成功されているお店も多いです。以下の導入事例ページからご確認ください。
【インタビュー動画あり】常連作りにトレタを活用~コロナ禍も信頼関係は強固になり、期待値も上がる~【焼肉の名門 天壇 赤坂店(株式会社晃商)】
ターゲットを絞り込んだテイクアウト告知が大成功~コロナ禍でも売上は前年超えに~【焼肉 肉の大山(株式会社肉の大山)】
飲食店が実際に導入しているDX関連のシステムやサービスは?
DXについて心配だと感じる要素について、「実際に何をすべきかがわからない」という方も3割近くいます。また、「使いこなせなさそう」とした人が3割を超えていました。
それでは、飲食店が実際にどんなシステムやサービスを導入しているのかというと、「キャッシュレス決済」がやはり多いです(DXに取り組んでいると答えた人の内、約7割が導入していました)。スマホを使ったQRコード決済も一般的になり、「キャッシュレスの客が現金の客を大幅に上回っている」といった声もあります。
トレタもサービスを提供している、「予約管理システム」や「顧客管理システム」も4割前後の方が導入しているようです。また、割合こそ少ないものの、AI電話対応サービスという最近になって注目されているサービスを取り入れている店舗も1割近くありました。
まさか自動化できるとは考えられなかった電話対応も、今ではAIが対応できるのです。トレタにも「トレタ予約番」というAI電話対応サービスがありますので、興味のある飲食店さまはお問い合わせください。
できるところから始めてみよう! 飲食店のDX
DXと聞くと難しく感じるかもしれませんが、何もお店の業務全てをデジタル化しないといけないといったことではなく、自身のお店が持つ課題に合わせて、どんなデジタル化がふさわしいか考えていくのがいいでしょう。
DXに取り組む飲食店が増えたことで、事例も多く確認できるようになっています。他店舗の事例から、これならできそう、これなら自店舗に合いそうといったシステム、サービスを見つけ、そこから検討してみるのはいかがでしょうか。
最後に、「DXに取り組んだ結果、お店にはどのような影響がありましたか?」という質問への回答の一部をご紹介しましょう。このように、DXにより良い結果が得られている飲食店が多くあります。
- 「労務環境の改善につながった」
- 「コロナ禍においてもある一定の売上が確保出来ている」
- 「具体的にはまだまだ検証中の部分がありますが、データに基づいた店舗運営ができ始めていると思っています」
- 「来客数が増え、新たな常連客が増えた」
- 「お店の事務作業が減って、本来の仕事に向き合いやすい」
DXについて、まだ正直よくわからない、やっぱり自信がないという飲食店さまも、よければトレタに一度ご相談ください。
これまで多くの飲食店をサポートしてきた実績から、他店の事例をご案内しつつ、あなたのお店にあった方法をご提案いたします。導入に際しても丁寧にサポートしますのでご安心ください。