パン屋は幅広い層から人気の業態であり、「いつか自分の手でパン屋を開業してみたい」と夢みるひとも多くいるのではないでしょうか。
しかしパン屋を含む飲食店の廃業率は、3年以内が70％、5年で80％、10年では90％以上と、他の業種に比べ最も廃業率が高く、生き残るのが難しい業種です。
この環境の中で、パン屋を開業して成功するために必要なことは何なのでしょうか？
本記事を最後まで読めば、パン屋を開業するまでの流れ、重要なポイントを抑えることができることができます。
また後半では必要な資金や資格、集客のためのコツも紹介しているので、パン屋の開業にご興味がある方はご参考ください。
パン屋を開業する前に決めておくべきこと
開業前には、製パン技術を習得し、磨いておくことが大切です。
多くの人が美味しいと感じるパンを提供し、競争が激しい中で営業を続けていくためには、高い技術が必要です。
また、技術を磨くことで、より多くの種類のパンを提供できるようになります。新しいアイディアや製法を取り入れることで、市場での差別化をすることが可能です。
顧客の満足度を高めることや、新しいパンのアイディアを取り入れるためにも技術の向上が重要です。
これらの理由から、パン屋を開業する際には、製パン技術をしっかりと習得し、技術を向上させておくことが重要だと言えるでしょう。
製パン技術を習得する方法としては、以下の3つがあります。
スクールで学ぶ
パン作りの基礎から応用までを学ぶスクールや専門学校があります。教室での授業や実習を通じて、体系的に技術を習得できます。
パン屋で修行する
実践的な経験を積むために、既存のパン屋で修行する方法もあります。実際の現場での経験を通じて、実践的なスキルを身につけることができます。
フランチャイズを利用する
フランチャイズ展開しているパン屋に参加することで、そのフランチャイズ独自の製法や技術を学ぶことができます。その後、独立して同様の技術を活かして開業することも可能です。
これらの選択肢の中から、目標に合った方法を選んで、パン作りの技術をしっかりと身につけ、パン屋を開業する準備に備えましょう。
パン屋を開業する6ステップ
パン屋を開業するための準備期間は、一般的には数ヶ月〜1年以上の期間を見積もることが多いです。着実に開業準備を進めるためには、以下の6つのステップを順に進めるのがおすすめです。
- 開業したいパン屋のコンセプトを設計する
パン屋のコンセプトを明確にするために、ターゲット顧客層や提供する商品、サービス内容などを計画します。これにより、パン屋の個性と差別化ポイントを見出すことができます。 - 開業したいパン屋イメージに沿って物件を探す
パン屋のコンセプトに合った物件を選定します。立地条件や周辺環境、顧客のアクセスしやすさなどを考慮し、適切な場所を見つけます。 - パン屋開業に必要な資金を調達する
開業資金の調達を計画します。物件や設備、広告宣伝費用などを考慮し、必要な資金を準備します。自己資金や融資、補助金の活用などを検討します。 - パン屋開業に必要な資格を取得・届出を提出する
開業に必要な許可や資格を取得します。食品衛生責任者や飲食店営業許可、菓子製造業許可など、地方自治体や関連機関に必要な手続きを行います。 - パン屋に必要な設備・備品を集める
パン作りに必要な製造設備や販売用具、原材料などを準備します。これにより、スムーズな製造・販売が可能となります。 - 広告宣伝で集客をする
オープン前から広告・宣伝活動を行い、ターゲットに訴求する戦略を展開します。効果的な広告手法や集客方法を組み合わせ、開業後の集客につなげます。
ここからは各ステップについて、具体的な方法やポイントも併せて詳しく解説していきます。
STEP1：開業したいパン屋のコンセプトを設計する
まず初めのステップとして、すぐ準備に取り掛かるのではなく、描いているイメージの「パン屋」を明確にしていくことが大切です。
つまりパン屋を開業する際にコンセプトを設定することは、成功に向けて重要な要素なのです。
ここでは、コンセプトを設計するコツを3つお伝えします。
ターゲットを決める
まずは開業するパン屋のターゲット顧客層を特定しましょう。ターゲットを細かく設定すると、より戦略を考えやすくなります。その際に役立つのがペルソナの設定です。
ペルソナとは、想定するターゲット像です。自社の顧客となりそうな人をイメージして、性別や年齢、家族構成、住まい、ライフスタイル、趣味、嗜好などを設定していきます。
ペルソナを設定することによって、社内でターゲット像の認識を共有できたり、ターゲットのニーズに沿った施策を打てるようになります。どのような集客方法に取り組めばいいかわからないときは、ペルソナを考えてみることで施策のヒントを掴めるかもしれません。
続いては地域の需要や競合店舗の調査を行い、ターゲットを絞り込みます。
周辺店舗やターゲットのリサーチをする
この調査によって、どのような顧客に焦点を当てるかを明確にし、自身のパン屋の個性を見出すことができます。
具体的には以下のようなポイントで、競合はどうしているか？ターゲットはどのように動くか？を想定しながら調査を進めましょう。
▼リサーチしておきたい項目
- 人気のあるパン屋の強みはどこにあるのか
- 集客できている曜日とできていない曜日はいつか
- 集客できている月とできていない月はいつか
- よく購入されるメニューは何か
- 店舗の立地（周辺の顧客層の特徴）はどうか
競合店舗や顧客層を調査し、「パン屋」が提供する価値を明確化します。これにより、自分のパン屋が持つ強みや顧客ニーズに対するアプローチを確立します。
どのようなパン屋にするかを決める
リサーチまで完了したところで、どのようなパン屋を開業するかを考えましょう。
具体的には、提供するパンのラインナップ、サービス内容を詳細に計画します。独自のスタイルや特徴を持つことで、顧客に強い印象を与えることができます。
周辺にはない特徴を持つことで、リピーター獲得にも繋げることができるでしょう。
周辺と差別化するために、以下のポイントでこだわりたい箇所や強みを決めておくことをおすすめします。
▼パン屋で差別化を図るポイント
- メニュー
- パンの品数サイド
- メニューの充実度
- メインジャンルは菓子パン／調理パンのどちらにするか
- テイクアウトのみ／イートインのみ／両方可能にする
- 営業時間は何時にするか
- 開業、閉店時間は何時にするか
- 定休日は何曜日がいいか
STEP2：開業したいパン屋イメージに沿って物件を探す
パン屋の成功には、適切な立地と物件の選定が不可欠です。
具体的には、交通の利便性や周辺環境を検討することが重要です。顧客がアクセスしやすい場所にあることで、店舗への足が運ばれやすくなります。
例えば、人通りの多い商業施設や住宅地の中心部など、集客が見込めるエリアを優先的に考えることが効果的です。
また競合店舗の調査を行い、近隣のパン屋の特徴や他飲食店の傾向を把握することも重要です。自分のパン屋が他店と異なる価値を提供できるような立地や物件を選ぶことで、差別化を図ることができます。
実際に物件を選ぶ際には、そもそも店舗を間借りするか自宅を改装するか、さらに店舗の面積やレイアウト、賃料なども考慮しながら、パン屋のコンセプトに合った雰囲気やイメージを実現できる場所を見つけるようにしましょう。
全体の雰囲気や内装、外観がコンセプトイメージに合っていることは、顧客に親しみやすく、魅力的な店舗を演出する一助となります。
STEP3：パン屋開業に必要な資金を調達をする
パン屋を開業するためには、適切な資金を準備する必要があります。資金を準備するためには、以下の2つのポイントを考慮することが重要です。
開業に必要な資金目安
開業に必要な資金は、地域や規模、店舗のコンセプトなどによって異なりますが、一般的なパン屋開業に必要な資金目安は以下の通りです。
| 費用項目 | 具体的な設備の例 | 目安金額 |
| 店舗運営費用 | 賃料、敷金・礼金、保証金、初期費用など | 約400万円 〜800万円以上 |
| 設備・備品購入費用 | オーブン、冷蔵庫、作業台、ディスプレイケース、POSシステムなど | 約400万円 〜1,200万円以上 |
| 原材料購入費用 | 小麦粉、イースト、バターなどの原材料費 | 約50万円〜200万円以上 |
| 従業員給与 | パン職人、販売スタッフ、店舗管理者などの給与 | 事業規模に応じて変動 |
| 広告宣伝費用 | フライヤー作成、ホームページ制作、SNS広告、看板設置など | 約100〜200万円程度 |
これらは一般的なパン屋開業における費用目安と設備の例ですが、初期費用は1,000～2,500万円と言われています。
開業に必要な具体的な設備は、店舗の規模や提供する商品、サービス内容によって異なります。
開業計画を立てる際には、設備の必要性と費用を詳細に検討するために、事業計画書を作成することがおすすめです。
資金の調達方法
「数百万円の開業資金なんて、持ってない…」
「開業費用は準備したが、運転資金まで確保しておくのは厳しいかもしれない。」
そう諦めてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。パン屋の開業資金は、最初から全額を自分で負担する必要はありません。
一般的には自己資金を担保に融資を受けたり、借りるなどして資金を集めます。
具体的にどのように開業資金を集めていけばいいのか、方法を3つ紹介します。
自己資金を貯める
全て自己資金でまかなわなくても良いとお伝えしましたが、一定の金額は必要です。一般的には、開業資金の20〜30％は用意した方がよいと言われています。
自己資金があることで信用が高まり、金融機関や国庫から資金の融資を受けやすくなります。また、融資額も全額よりは少なくて済むため、返済の負担も軽くなります。自己資金を貯めるのは時間と労力がかかりますが、なるべく貯めるようにしておきましょう。
金融機関へ融資申請をする
金融機関からの融資は、必要な資金を調達するための一つの重要な手段です。銀行、信用組合、ベンチャーキャピタルなどから、事業規模に合った金融機関を選ぶようにしましょう。
また、融資を受けることで資金を調達できますが、返済が必要となります。
融資申請を受けるためには、正確な情報提供や計画の具体度が重要です。具体的な事業計画書を作成できるように、資金の使途や返済計画を明確にしておく必要があります。
事業計画書の作成時には、ターゲットやエリア、売上収支などを適切に想定して、投資家や銀行なども安心して融資できる内容を記載しましょう。
また、綿密な計画に基づいて作成した事業計画書は、開業後もお店の目標や方向性を指し示してくれる重要なアイテムになります。
補助金・助成金を利用する
地方自治体や商工会議所、経済産業省などから提供される補助金や助成金を活用する方法です。特定の条件を満たすことで、一定額の資金を受け取ることができます。どちらも返済の義務はありません。
現在では、新型コロナウイルスの影響も相まって、飲食店の9割以上の店舗が何らかの給付金・助成金・補助金を利用しているようです。
飲食店が使えるその他給付金について、詳しくは関連記事「飲食店が使える給付金 2023年版｜補助金や助成金との違いや事例も紹介」で解説しているのでご参考ください。
これらの方法を駆使して、必要な資金を調達するための戦略を立てましょう。
STEP4：パン屋開業に必要な資格を取得・届出を提出する
パン屋の開業時に必ず必要な資格・届出は以下の3つです。
万が一資格の取得ができていない時や必要届出が漏れている場合は、法的な問題や信頼性の低下、事業の運営に支障をきたす可能性があります。
要件を満たした設計であるかを確認しながら開業準備を行うようにしましょう。
食品衛生責任者
飲食店営業許可証はパン屋だけでなく、カフェやレストランなど、飲食店を運営する際に必要な許可証です。この許可証は保健所に申請し、立ち会い検査を経て交付されます。
飲食店営業許可の取得には、食品衛生責任者の指定と設備・構造の要件を満たすことが必要です。申請から許可交付まで数週間を要するため、スケジュールに余裕を持たせて申請するようにしましょう。
飲食店営業許可
食品衛生責任者は、飲食物の衛生管理を担当するための資格です。食品衛生法により、飲食店が営業する際には、少なくとも1人の食品衛生責任者の配置が法的に義務付けられています。
資格取得のためには、都道府県知事が主催する講習会に参加し、修了証を取得する必要があります。東京都の場合は1日の講習で受講証を取得できますが、他の地域では異なる場合があるため、必ず事前に確認するようにしましょう。
菓子製造業許可
またテイクアウトだけでなくイートインできる店舗にする場合、菓子製造業許可が必要です。この許可は、製造設備の安全性や衛生管理、食品添加物の使用に関する基準を満たす必要があります。
許可を得るためには、製造設備や製品の製造過程を安全かつ衛生的に管理するための規則やシステムを整備し、厚生労働省や地方自治体に申請手続きを行う必要があります。
STEP5：パン屋に必要な設備・備品を集める
パン屋を開業する際には、製造設備や販売用具、原材料など、さまざまなものを準備する必要があります。これらを適切に整えることで、スムーズな運営が可能となります。
ここからは実際に必要となる設備・備品を紹介します。
製造設備で必要な設備・備品
| 製造設備 | 説明 |
| オーブン | パンやペストリーを焼くための加熱機器 |
| ミキサー | パン生地やクリームを混ぜるための機械 |
| 作業台 | 生地をこねたり、成形作業を行うための台 |
| 発酵装置 | 生地の発酵を助けるための発酵ボックスや設備 |
| 冷蔵庫・冷凍庫 | 材料や生地の保管、冷却、冷凍に使用する設備 |
| 温度管理機器 | 室温や湿度を管理するための温度調節機器 |
| パン製造用具 | パンの成形や切り分け、形作りなどの道具 |
お店で提供するパンの種類や量に応じて、必要な設備を選定します。
たとえば、焼きたてパン専門店であれば、大容量のオーブンが必要になるでしょう。
販売用具で必要な設備・備品
| 販売用具 | 説明 |
| ディスプレイケース | パンやペストリーを陳列するケース |
| 包装資材 | 袋や箱など、商品を包装するための資材 |
| レジスター | 商品の会計を行うためのレジシステム |
| 計量器具 | 商品の重さを計るための計量器具 |
| サービス用具 | ナイフやトング、紙コップなどのサービスに使用する道具 |
ディスプレイケースや包装資材などの販売用具は、商品を魅力的に陳列し、顧客に訴求するために重要です。商品の見せ方や陳列効果を考慮して選びましょう。
また、レジスターや計量器具などの販売用具は、スムーズな販売業務を支援するために使いやすく、機能的であることが重要です。
操作性や保守性を考慮して選定することをおすすめします。
製造設備で必要な設備・備品
| 製造設備 | 説明 |
| 小麦粉 | パンの主原料であり、種類や用途に応じてさまざまなタイプの小麦粉を用意する |
| イースト | パン生地を膨らませ、発酵させるための酵母 |
| バター／油／マーガリン | パンに風味や柔らかさを与えるための脂質源 |
| 砂糖／塩 | 味付けや発酵を助けるための調味料 |
| 添加物や香料 | 必要に応じて、パンに特定の風味や色合いを付けるための材料が含まれる |
これらの設備や備品、原材料などを適切に準備することで、パン屋の運営が可能となります。事前の計画と準備が、開業後の運営において重要です。
STEP6：広告宣伝で集客をする
集客とは、顧客を集めるための施策や行動全般を指します。集客（≒マーケティング）はパン屋の開業においても重要です。
集客していかなければ売上を上げていくことはできず、事業の継続が困難になります。
また、適切な集客方法を選択しないと、効果を上げることもできません。
パン屋でのおすすめな集客方法は以下の6つです。
- SNSを運用する
- LINE公式アカウントを立ち上げる
- Google ビジネス プロフィールに登録
- 業界専用のポータルサイトに登録する
- SNS広告を利用する
- インフルエンサーマーケティングを行う
より詳しくマーケティング施策や集客対策について知りたい方は、「効果的な集客方法23選！ターゲットや失敗しないポイントも解説」を併せてご覧ください。
パン屋開業で失敗しないために知っておくべきこと
パン屋を成功させるためには、失敗を避けるための知識や戦略が不可欠です。
事前に計画を立て、対策を取っておくことで、パン屋の開業における失敗を回避し、成功を目指すことができます。
成功したいと考える人にとって、事前の準備と計画は重要になります。
ここでは具体的に、開業前に行うおすすめの施策を2つ紹介します。
新規顧客とリピーターの施策を打つ
新規顧客獲得だけでなく、リピーターを増やす戦略を考えます。これにより、顧客の継続的な訪問を促進します。
以下は新規顧客とリピーター獲得へのそれぞれの施策です。
▼新規顧客獲得への施策
- 魅力的な商品提供をする
季節限定や特別な商品を提供することで、新しい顧客の興味を引きつけます。 - イベントやキャンペーンを行う
季節ごとのイベントやキャンペーンを開催し、新規顧客を店舗に誘致します。 - SNSなどのマーケティング活動を行う
ソーシャルメディアなどを活用して新商品情報や特別イベントなどを発信し、新規顧客を獲得します。
▼リピーター獲得への施策
- 顧客接遇とサービス
良好な接客やサービスを提供し、リピーターとしての信頼を築きます。 - ロイヤルティプログラム
ポイントカードや会員特典などのロイヤルティプログラムを導入し、リピート購入を促進します。 - フィードバックを活用
顧客の声に耳を傾け、改善を行うことでリピーターの満足度を高めます。
新規顧客獲得では、興味を引きつけるための魅力的な商品提供やキャンペーンが重要です。
一方で、リピーター獲得では、良好な接客とサービス提供、継続的な特典や顧客の要望を取り入れて満足度向上していくことがポイントとなります。
集客方法を組み合わせで相乗効果を狙う
集客方法は、複数の方法を組み合わせることで、さらなる相乗効果を発揮します。
たとえばホームページやSNS、チラシを組み合わせた施策では、以下のような相乗効果が期待できるでしょう。
- ホームページのブログでパン製法のコツを公開
- 自分の店のSNSでシェア
- SNSで注目され、拡散される
- チラシへ「SNSでいいねが1万回ついた秘伝のレシピ。オリジナルを食べてみませんか？」などコピーを記載
- 結果、どの媒体からも集客できる
複数の方法を同時に行うのは大変と考えられがちですが、原稿や制作物を転用すれば、手間をかけずに集客効果を高めることが可能です。
ホームページのブログとSNSは内容が同じでも問題ありませんし、ビラ配りとポスティングのチラシは同じものを使うのが一般的です。
業務が多忙のなか実践するのは難しいですが、複数の広告手法やマーケティング戦略を組み合わせることで、相乗効果を狙うことができます。これにより、広告効果を最大化し、効率的な集客が期待できるでしょう。
最後に大事なポイントとして抑えておきたいのが、「集客は一度で完結しない」ということです。
集客の過程で顧客情報を取得する仕組みを設けて、継続的なコミュニケーションをとる体制をつくることが重要と心得ておきましょう。
まとめ｜開業前の準備やコンセプト設計を大切にしよう
今回はパン屋の開業について解説しました。最後に結論となるポイントをまとめます。
パン屋を開業する前に決めておくべきこと
製パン技術を習得できる場所を見つけ、訓練しておく。
- スクールで学ぶ
- パン屋で修行する
- フランチャイズを利用する
パン屋を開業する6ステップ
- 開業したいパン屋のコンセプトを設計する
- 開業したいパン屋イメージに沿って物件を探す
- パン屋開業に必要な資金を調達する
- パン屋開業に必要な資格を取得・届出を提出する
- パン屋に必要な設備・備品を集める
- 広告宣伝で集客をする
STEP1：開業したいパン屋のコンセプトを設計する
コンセプトを設計するコツをは3つ。
- ターゲットを決める
- 周辺店舗やターゲットのリサーチをする
- どのようなパン屋にするかを決める
STEP2：開業したいパン屋イメージに沿って物件を探す
- 交通の利便性や周辺環境を検討すること
- 近隣のパン屋の特徴や他飲食店の傾向を把握すること
- パン屋のコンセプトに合った雰囲気やイメージを実現できる場所を見つける
STEP3：パン屋開業に必要な資金を調達をする
- 開業に必要な資金の目安は1,000～2,500万円
- 資金調達の方法は「自己資金」「金融機関への融資申請」「補助金・助成金」の3つ
STEP4：パン屋開業に必要な資格を取得・届出を提出する
パン屋の開業時に必ず必要な資格・届出は以下の3つ。
- 食品衛生責任者
- 飲食店営業許可
- 菓子製造業許可
STEP5：パン屋に必要な設備・備品を集める
パン屋を開業する際には、製造設備や販売用具、原材料など、さまざまなものを準備する必要がある。
STEP6：広告宣伝で集客をする
パン屋でのおすすめな集客方法は以下の6つ。
- SNSを運用する
- LINE公式アカウントを立ち上げる
- Google ビジネス プロフィールに登録
- 業界専用のポータルサイトに登録する
- SNS広告を利用する
- インフルエンサーマーケティングを行う
パン屋開業で失敗しないために知っておくべきこと
- 新規顧客とリピーターの施策を打つ
- 集客方法を組み合わせで相乗効果を狙う
パン屋の開業で失敗を避けるためには、市場調査やコンセプトの独自性確立、適切な財務計画、適格なスタッフ配置、衛生管理などが重要です。
開業前の準備段階でこれらの要素を十分に考慮し、適切な対策を講じることで、パン屋経営の成功への道を切り拓くことができます。
さらなる成功を目指すなら、常に顧客のニーズに合わせたパン作りや改善を行い、独自性の高いパン屋づくりを心掛けましょう。
