飲食店の集約方法

集客はどのビジネスにおいても重要なテーマのひとつです。集客していかなければ売上を上げていくことはできず、事業の継続が困難になります。また、適切な集客方法を選択しないと、効果を上げることもできません。

今回は、さまざまなビジネスにおいて効果的な集客方法のアイディアを紹介します。着実に集客していくために、集客についての基礎知識や、成功するために大切なステップ、集客していくにあたって気をつけたい注意点などもまとめますので、ぜひ最後までご覧ください。飲食店を経営していく上で、「集客」は常に考え続けなければならない重要なテーマではないでしょうか。

集客に明確な答えはありません。答えがないからこそ、飲食店経営者であれば誰しもが悩み続ける課題といえるでしょう。

今回は、集客について基礎的な部分から解説し、具体的に有効的な10のアイディアと売上アップしていくためのコツをまとめます。集客に成功している飲食店の事例なども紹介しますのでぜひご参考ください。

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集客で重要な2つのポイント

集客とは、顧客を集めるための施策や行動全般を指します。集客方法はさまざま考えられますが、その手法を考える前に抑えておきたい大切なポイントが2つあります。

  • 4つのターゲット層
  • ペルソナを考えてターゲットを明確にする

それぞれ解説します。

4つのターゲット層

まず、顧客には4つのターゲット層が存在します。それらを認識しておくことで、適切な集客方法を選択することができます。

4つのターゲット層とは、下記の通りです。

  • 非認知層
  • 潜在層
  • 顕在層
  • 顧客層

非認知層

そもそも店舗や商品・サービスの存在を全く知らない層です。まず存在自体を認知してもらうことや興味関心を惹きつけるところから始めなければならないため、集客に結びつけるまでが最も困難な層です。ただ、数としては最も多く、アプローチ方法もさまざま考えられます。

潜在層

店舗や商品・サービス自体は知らないものの、同ジャンルの商品・サービスには興味を持っている層です。認知をしてもらえば購入や来店に繋がる可能性は高いため、ターゲットとして大きなチャンスを秘めている層といえます。

顕在層

店舗や商品・サービスの存在を知っており、興味はあるが利用したことはないという層です。興味関心が既に高いため、集客まであと一歩の段階にいます。

顧客層

店舗や商品を利用したことがある層です。新規顧客をいかにリピーターにしていくかが売上安定の鍵となります。

▼4つのターゲット層と集客の難易度・関心度

例えば非認知層にポイントカードの訴求などリピーター向けの集客方法を行っても来店動機にはあまり繋がりません。どのターゲット層を集めたいのか、その層に効果的な集客方法とはどのような方法なのかを考えて実践していかなければなりません。

ペルソナを考えてターゲットを明確にする

さらにターゲットを細かく設定すると、より戦略を考えやすくなります。その際に役立つのがペルソナの設定です。

ペルソナとは、想定するターゲット像です。自社の顧客となりそうな人をイメージして、性別や年齢、家族構成、住まい、ライフスタイル、趣味、嗜好などを設定していきます。

ペルソナを設定することによって、社内でターゲット像の認識を共有できたり、ターゲットのニーズに沿った施策を打てるようになります。どのような集客方法に取り組めばいいかわからないときは、ペルソナを考えてみることで施策のヒントを掴めるかもしれません。

では次に、集客を成功に導くために必要な4ステップについて解説します。

集客に成功するための4ステップ

集客に成功するためにはいきなり集客方法に取り組むのではなく、段階を踏んで行動していくことが大切です。着実に集客に成功するために必要なステップは下記の通りです。

STEP.1 現状を把握する

STEP.2 顧客を知る

STEP.3 戦略を立てて集客方法を考える

STEP.4 実践・改善する

それぞれ解説します。

STEP.1 現状を把握する

「集客をしよう!」と考えると、まずSNSやビラ配りといった施策への取り組みに走ってしまいがちですが、まずは自社商品・サービスの特徴や現状を把握することが大切です。

▼把握しておきたい事項

  • 自社商品の強みはどこにあるのか(競合と比較)
  • 集客できている曜日とできていない曜日
  • 集客できている月とできていない月
  • よく購入されるメニュー
  • 店舗の立地(周辺の顧客層の特徴)など

例えば、近くに幼稚園や保育園があるといった特徴があれば、小さい子供がいても利用しやすい環境やメニューのラインナップを用意するといった施策が取れるようになります。

簡単なチェックリストを作成して書き出してみると、俯瞰して自身のお店を見れるようになるのでおすすめです。

▼自社の特徴を把握する簡易チェックリストの例(飲食店の場合) 

立地
郊外の住宅地
業態
カフェ(ランチメイン)
メイン客層
20代~30代後半の女性(主婦が多い)
人気メニュー
日替わりデザートセット
常連客の特徴
月に3~4回程度来る人が多い
その他
徒歩圏内に幼稚園や保育園、学校がある

STEP.2 顧客を知る

自社の特徴が把握できたら、次は利用してくれるお客様にどのような特徴があるのか、より詳しく見ていきましょう。以下のような項目は把握しておきたいところです。

  • 予約情報(日時・時間帯・人数・予約タイミングなど)
  • 来店回数(リピーターが多いのか、新規のお客様が多いのか)
  • コース・料理の注文数(どのようなメニューが人気なのか、単価はいくらか)

イメージしやすいように以下で飲食店の場合の具体例を挙げました。ぜひ参考にしてみてください。

予約情報・休日の予約がほとんどである・平日の昼は比較的空いているときが多く、予約なしでも入りやすい
来店回数・リーズナブルに味わえるため常連客も多い・新規のお客様はSNSや口コミを見て来店することが多い
コース・料理の注文数・2,000円程度のランチセットがよく注文される・居酒屋ではないため、大量に品数が出ることはない

STEP.3 戦略を立てて集客方法を考える

自社・お客様についての情報が把握できたら、それらをもとに売上を伸ばすための戦略を考えます。例えば、STEP1〜2で取り上げたモデルケースの一部をもとに考えてみましょう。

  • 幼稚園や保育園が近くにある
  • 休日の予約がほとんどである
  • 新規のお客様はSNSや口コミを見て来店することが多い
  • 2,000円程度のランチセットがよく注文される

これらの特徴があった場合は、以下のような施策を打つと効果的です。

  • 夕方~夜にかけての幼稚園・保育園の退園時間に合わせてテイクアウトメニューを提供
  • 平日に予約をすればポイント2倍
  • Instagramなどを使ってメニューの美味しそうな様子をアップする
  • ランチセットを注文してくれたお客様にはクーポンをプレゼントする

このようにターゲット層に合った集客方法を実践することが重要です。ターゲットをある程度限定することでよりお客様の心に響きやすいお店作りができるようになるはずです。

飲食店のマーケティング方法についてさらに詳しく知りたい方は「売れる飲食店のマーケティングの特徴とは?手法5選と成功事例を解剖」を併せてお読みください。

STEP.4 実践・改善する

計画を立てたら、いざ実践です。それぞれの施策毎にどのような反応があるか、オペレーション上の問題はないか、現場で確認することが大切です。

その集客方法を一定期間行ったら、振り返りをします。責任者が現場を見ることも大切ですが、現場スタッフの意見を収集することで、より細かい点まで反省材料を明確にすることができます。

その反省点を活かし、また今後の集客方法を考え、実践する。この繰り返しを行っていくことで着実に集客へと繋げていけるはずです。

集客で気をつけたい3つの注意点

集客をする上で押さえておきたい注意点を紹介します。具体的には以下の3つです。

  1. 「とりあえずやったからいい」で終わらない
  2. 既存のお客様と新規のお客様とで施策を分ける
  3. 集客方法は複数の組み合わせで相乗効果を狙う

それぞれ解説します。

1.「とりあえずやったからいい」で終わらない

今まであまり集客できていなかった店舗が、いきなり施策を打って素早く成果を出すのは難しいことです。このため、施策を打つこと自体が目的になりがちですが、大切なのは「お客様を呼び込んでリピートに繋げること」です。

集客の施策を行う際にはどのような施策が自分の店舗に合っているかを見極めるようにしましょう。

2.既存のお客様と新規のお客様とで施策を分ける

既存のお客様と新規のお客様ではアプローチの仕方が異なります。例えば、既存のお客様にはメルマガやダイレクトメッセージといった手法でもいいかもしれませんが、新規のお客様に対しては行うことができません。

新規向けに訴求をしたいのであればビラ配りを行ったり、SNSの投稿を人気メニューの紹介やお店の雰囲気の紹介にしたりなど、行うべき中身まで考えて切り分けるようにすると効果的です。

3.集客方法は複数の組み合わせで相乗効果を狙う

集客方法は、複数の方法を組み合わせることで、さらなる相乗効果を発揮します。

たとえばホームページとSNS、ビラ配りの組み合わせでは以下のような相乗効果が期待できるでしょう。

  1. ホームページのブログでレシピを公開
  2. 自分の店のSNSでシェア
  3. SNSで注目され拡散される(バズる)
  4. チラシへ「SNSでいいねが1万回ついた秘伝のレシピ。オリジナルを食べてみませんか?」などコピーを記載
  5. 結果、どの媒体からも集客できる

複数の方法を同時に行うのは大変と考えられがちですが、原稿や制作物を転用すれば、手間をかけずに集客効果を高めることが可能です。

ホームページのブログとSNSは内容が同じでも問題ありませんし、ビラ配りとポスティングのチラシは同じものを使うのが一般的です。

またダイレクトメールとメルマガも、ブログの内容を多少編集するだけで質の良いコンテンツが出来上がります。

業務が多忙のなか実践するのは難しいですが、可能な限り幅広く取り組むと高い集客効果が得られるでしょう。

最後に大事なポイントとして抑えておきたいのが、「集客は一度で完結しない」ということです。集客の過程で顧客情報を取得する仕組みを設けて、継続的なコミュニケーションをとる体制をつくることが重要と心得ておきましょう。

売上げアップに効果的な集客方法23選

では、売上アップに繋がる効果的な集客方法を紹介します。ここではアナログ編・デジタル編と手法ごとにわけて紹介します。

アナログな集客方法は誰でもすぐに取り組むことができますが、労力と時間が必要です。

デジタルの集客方法は、一定のITリテラシーが必要ですが効率が良く、多くの人に対してアプローチできます。

どちらが正解というものではなく、ターゲットに有効的な手段を見極めて選択することが大切です。

すぐに取り組める集客方法9選(アナログ編)

誰でも取り組むことができるアナログな集客方法を9つ紹介します。

街中や店頭でのビラ配り

街中や店頭で行うビラ配りは非認知層をはじめ、すべての顧客層に有効な集客方法です。

即効性に優れており、ビラを受け取った通行人はすぐに店内に入るか数日以内に来店する可能性があります。

しかし周辺にいる人々にしかアプローチできないため、宣伝できる人数も少ないといったデメリットも。ビラ配りは即効性に優れている反面、長期的な集客にはつながりにくいため、ほかの方法と併せて行うと効果的です。

ビラの作成は無料のデザイン作成ツール「Canva(キャンバ)」を使えば、デザイン作成から印刷まで簡単に行えます。また、外部の制作会社に依頼することもできますが、コストを抑えたい場合は、ランサーズやクラウドワークスなどフリーランスのデザイナーに依頼するのもよいでしょう。

近隣の会社や住宅へポスティング

お店周辺の会社や住宅へのポスティングも、すべての顧客層に有効な即効性に優れた集客方法です。

店頭でのビラ配りと比べると来店の確率は低くなるものの、ポストから取り出す際に必ずチラシを見てもらえるため、認知度を高める効果に期待できます。シーズンに合ったプランや商品などを掲載すると、さらに集客に結びつきやすくなります。

ただ、一軒一軒自分たちの足で回らなければならず、建物やマンションによってはポスティングを拒否しているところもあります。業務量の負担も含めて検討するようにしましょう。

ディスプレイ看板やのぼりを設置

メニューを書いた黒板や商品写真のボードなどディスプレイ看板やのぼりは、非認知層〜顕在層といった不特定多数に対してのアプローチになります。

看板やのぼりは、ふとお店の前を通ったときに「こんなお店があったんだ!」という気づきと発見を与えることができます。

大きなのぼりなら、自動車の通行量が多いロードサイドの店舗では自動車やバイクの人にもアピールできるでしょう。ただ、対象が不特定多数で看板やのぼりがきっかけでの来店なのかどうかはわかりづらく、効果の測定が困難なのが難点です。

既存客へハガキやダイレクトメールを送る

来店履歴のある顧客にハガキやダイレクトメールでキャンペーンや新商品などのお知らせを送る手法は、主に顧客層に向けての集客方法です。

商品やサービスが気に入ったとしても、顧客が必ずリピートするとは限りません。選択肢の多い現代においては、忘れられてしまうこともあります。店舗の存在を思い出してもらうためにもこの手法は有効です。

手書きで作成することもできますが、先に紹介した「Canva(キャンバ)」などのフリーソフトでも簡単に作成することができます。また、印刷まで含めて低価格で請け負ってくれる印刷会社もあるので、探してみるのもよいでしょう。

展示会に出展する

各業界の新商品を紹介する展示会に出展すると非認知層の集客に繋がります。前もって情報発信をしておけば、潜在層や顕在層の人たちも足を運んでくれるかもしれません。

知名度の高い展示会であれば参加人数も多く、新規顧客と出会える機会も多く恵まれますが、出展料の費用が発生すること、そして天候などによって来場者数は影響されるといった点も考慮しなければなりません。

無料イベントを開催する

無料の体験イベントは、非認知層〜顧客層まで全ての層にアプローチできる集客方法です。無料ということでハードルがかなり下がり誰でも参加しやすくなります。非認知層に対しても無料というワードが刺さり、興味を持ってくれる人もいるでしょう。

店舗内や社内で開催できれば余計なコストはかかりませんが、スペース上難しければレンタルスペースなど外部での開催場所を探します。その場合は賃料や運搬コストが発生します。

そういったコストや当日使用する商品の消費量、準備にかかる労力なども鑑みて、開催すべきかどうかを判断するようにしましょう。

テレアポで営業する

電話で一件ずつアプローチしていきます。主に非認知層へ向けての集客方法です。

テレアポ営業を始めるにはまずターゲットやエリアを選定し、営業リストを作成。その後、順番に電話をしていきます。リスト作成や電話一件ずつかけていくなど業務量の負担は小さくありません。予算が組めるようなら、外注化するのもひとつの方法です。

顧客から紹介してもらう

リピートしてくれている顧客層の中でも特にコアなファンにお願いをして他のお客さんを紹介してもらうというのも効果的な集客方法です。

直接的ではなく、「お友達紹介キャンペーン」として紹介してくれた人に特典やクーポンを上げるといった間接的な方法も考えられます。

メディア広告を運用する

雑誌や新聞などの広告で露出度を高める集客方法です。不特定多数へのアプローチとなり、全ての顧客層に有効です。

ただ、こうした媒体への広告費用は非常に高額です。予算が限られている場合は、地域情報誌や地域限定のフリーペーパーなどエリアを狭めてごく身近なターゲットにアプローチするのもよいでしょう。また、商品に自信がある場合は、婚礼用のギフトブックなどに掲載するのも集客に結びつく可能性があります。

広範囲かつ効率的な集客方法14選(デジタル編)

では次に、幅広いターゲット層へ効率的にアプローチできるデジタルな集客方法を14個紹介します。

自社ホームページを作成

ホームページはインターネット上の店舗ともいえます。今や主な情報収集はインターネット上で行われるため、ホームページがないと認知される機会も激減します。主に潜在層〜顧客層に向けて有効な集客方法です。

今はWix.comWordPressなど無料・低コストでホームページが作れるサービスやソフトウェアがあります。制作の労力や時間を節約したい場合は、制作会社やフリーランスのデザイナーなどに外注するとよいでしょう。

SNSを運用する

SNSは無料でできる貴重な情報発信ツールです。一方的な情報発信だけでなく、DMやコメントで双方向のコミュニケーションが可能です。これは全顧客層にアプローチできる集客方法です。

SNSは立ち上げるだけでは集客効果が薄く、更新していかなければなりません。可能であれば担当者を専属として配置したり、多く更新した人にインセンティブを与えるなど工夫をした方が継続して運営できます。

動画を作って公開する

今はYouTubeやTikTokなど動画のプラットフォームが人々の生活に密着しており、これらのチャンネルやアカウントを登録して配信すれば、非認知層〜顧客層まで幅広い層と繋がることができるでしょう。

ただSNS同様に、たた発信するだけではなく魅力的なコンテンツを継続して制作していかなければなりません。また動画の制作には時間と労力、一定のスキルが求められます。外注も視野に入れながら、戦略的に取り組むことが大切です。

LINE公式アカウントを立ち上げる

LINEは日本で最も多くの人が使うコミュニケーションアプリです。その中で公式アカウントを開設すれば、ホームページやSNS以上に顧客と近い距離感で接することができます。

LINE公式アカウントに登録してもらえたら、顧客のスマートフォンへ直接届くため、キャンペーンや新商品のお知らせを送ったときに目に入りやすく、集客に繋がる可能性が高まります。

この集客方法はLINE公式アカウントは登録してもらうことが大前提となるので、主に顧客層が対象となりますが、ホームページやSNS上で登録の訴求をすることで顕在層へのアピールにもなります。

Google ビジネス プロフィールに登録

GoogleビジネスプロフィールはGoogle上に無料で登録できる店舗ページです。事業者側で登録をしていない場合でも、ユーザーの方から入力されていることもあります。その場合は情報が正しくないときもあるので、正確な情報を届けるためにも事業者側で登録するのがおすすめです。

今や飲食店や病院、美容室などの検索は専用のポータルサイトよりもGoogleを使われる傾向が強まっています。登録しておけば非認知層〜顧客層まで数多くの人の目に止まる可能性も高まります。無料で活用できる集客方法としては取り組んでおきたい手段といえます。

Google上の検索結果で上位表示を目指す対策をSEOといいますが、近年ではMEOが注目されています。MEOについて詳しく知りたい方は「飲食店のMEO対策とは?メリットや集客するための3つのコツを解説」も併せてご覧ください。

業界専用のポータルサイトに登録する

美容業界ならホットペッパービューティ、飲食業界なら食べログやぐるなびなど、その業界に特化したポータルサイトが存在します。

顧客は、GoogleやSNSを中心に情報収集しながらポータルサイトのページも確認します。ポータルサイトは直接予約ができたり、クーポンがあったり、口コミを見ることもできます。そこでは非認知層に知ってもらえる可能性も高まります。

無料で登録ができるポータルサイトもありますが、自社で自由にカスタマイズができないなど制限がある場合が多いです。ポータルサイトの活用に注力したい場合は有料での登録も視野に入れましょう。

ショッピングモールに登録する

商品を販売したい場合は、Amazonや楽天などショッピングモールへ出店すると、非認知層〜潜在層への集客に繋がります。

ショッピングモールの利用者は、検索窓に欲しい商品を入力して検索をします。検索結果には該当する商品がずらりと並び、利用者はそこから選びます。そのため、そのジャンルに興味を持っている人の目に触れる機会が増えます。

ショッピングモールによって出店の基準があり、それをクリアするのが条件となります。サイトによっては有料になるため、コスト面を鑑みて検討するようにしましょう。

既存客へのメールマガジン

メールマガジンの発行は、顕在層〜顧客層に有効な集客方法です。定期的に配信することで自社の存在を思い出してもらえるようになり、さらに購入に繋がる可能性があります。

メールマガジンは無計画に始めてしまうと、企画内容が思いつかなかったり日々の業務に追われて配信することを忘れてしまったりと継続が困難です。配信頻度、配信する曜日、発信内容は予め計画しておきましょう。雛形となるテンプレートも作成しておけば、配信時に該当箇所だけ変更して送信できるので負担は軽くなるでしょう。

オウンドメディアを立ち上げる

オウンドメディアとは、自社で発信するメディア全般を指し、広義的にはパンフレットや広報誌なども含まれますが近年ではWebメディアを指すことが多いです。

自社が得意としている分野の情報を発信していくことでそのジャンルに興味のある人たちを集め、集客に繋げていきます。潜在層〜顧客層まで幅広くアプローチすることができますが、メディアの立ち上げには相当のコンテンツが必要であり、制作期間にも時間と労力が発生します。SEOなど検索上位を獲得するための努力も必要です。

ランディングページを作成する

ランディングページとは、商品やイベントを訴求するためのWEBページです。一般的には縦長でスクロールタイプのものが多く、その1ページだけで該当の商品について内容がたっぷりと盛り込まれています。情報量が多いため、非認知層でも集客に繋がる可能性があります。

ただし、目的が商品の購入やお問い合わせなどアクションに繋げることに特化しているため、他の情報を知りたい人はすぐに離脱する可能性もあります。また、画像が多くてテキストが少ない分、SEOにも弱いと言われています。明確な目的がある場合に有効な集客方法といえるでしょう。

SNS広告を運用する

FacebookやInstagram、LINEやTikTokなどSNSに広告を出す集客方法もあります。SNSのユーザーは若年層から高年齢層と幅広く、非認知層にもアピールすることができます。

SNSの種類によって利用者の特徴が分かれており、自社の特性にあったプラットフォームを選ぶ必要があります。また、出稿のタイミングやデザインなど多くの人を惹きつけるための工夫も求められるため、自ら学習したり、専門家への相談が必要となるでしょう。

インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーはSNSなどで膨大なフォロワー数を抱えており、大きな集客力を持っています。その力を活かして集客する方法がインフルエンサーマーケティングです。非認知層だけでなく潜在層や顕在層にも強いPRとなります。

やり方としては自社の商品やサービスに強いインフルエンサーを探し、依頼をします。インフルエンサーマーケティングを専門とした会社もあり、自社に合ったインフルエンサーを紹介してくれる会社もあります。商品の顧客満足度が高いものの認知度が低いという場合に有効的な集客方法です。

プレスリリースを打つ

プレスリリースは、新店舗のオープンや新商品販売など企業や店舗が公式として発表する文章です。社会が興味関心を惹く内容だと判断されるとメディアがニュースとして取り上げてくれるため、幅広い顧客層へとリーチできます。

無料で宣伝告知ができるので魅力的な集客方法ですが、メディアに取り上げてもらえるかどうかは送ってみないとわかりません。

やり方は、同業界のメディアに直接メールで送信するか、PR TIMESのようにプレスリリースを専門に発信しているプラットフォームに送るなどがあります。

インバウンド対策に注力する

コロナ禍を経て、訪日外国人の数が増えています。このインバウンド需要に答えていくのも集客方法としては有効です。

訪日外国人は、日本での観光において下記のような点で不安を抱えています。

  • インターネット環境が整っているか
  • コミュニケーションが取れるか
  • 決済機能が備わっているか

以上の点をクリアするような対策をしましょう。具体的には、外国語のメニューを用意する、Wi-Fiを完備する、キャッシュレス決済を導入する、などが考えられます。

インバウンド対策を行ったら自社ホームページや店頭などでしっかり表記することも大切です。訪日外国人に認識されなければ、来店するきっかけを掴むことができません。

より詳しくインバウンド対策について知りたい方は、「飲食店が行うべきインバウンド対策|コロナ後の課題や対策を解説」を併せてご覧ください。

集客コストは補助金の活用も視野に

集客するための施策を実行していくためにはコストが発生するケースが多々あります。その場合は、補助金を活用するのもおすすめです。

補助金は、国や地方公共団体が事業者が販路を拡大したり事業を継続していくための活動経費を一部サポートしてくれる仕組みです。

有名な補助金としては「小規模事業者持続化補助金」「IT導入補助金」などが挙げられますが、経費の内容によって利用できる補助金は異なります。また、最近では「外食産業事業成長支援補助金」という新しい補助金が発表されるなど、時期によっても利用できる補助金は変わります。補助金を活用したい場合は、経済産業省など管理している団体のHPを適宜チェックするようにしましょう。

より詳しく補助金について知りたい方は「飲食店経営を救う!給付金・補助金・助成金をわかりやすく一覧で解説」も併せてご覧ください。

まとめ

今回は、効果的な集客方法を紹介しました。最後に集客方法について大切なポイントをまとめます。

第1章 集客で重要な2つのポイント

  • 非認知層・潜在層・顕在層・顧客層と4つのターゲット層に合った集客方法を考える
  • ペルソナを設定するとよりターゲット像が明確になり、集客方法が考えやすい

第2章 集客に成功するためには以下の4ステップを踏んで進めること

STEP.1 現状を把握する

STEP.2 顧客を知る

STEP.3 戦略を立てて集客方法を考える

STEP.4 実践・改善する

第3章 集客で気をつけたい3つの注意点

  • 「とりあえずやったからいい」で終わらない
  • 既存のお客様と新規のお客様とで施策を分ける
  • 集客方法は複数の組み合わせで相乗効果を狙う

第4章 売上げアップに効果的な集客方法23選

  1. 街中や店頭でのビラ配り
  2. 近隣の会社や住宅へポスティング
  3. ディスプレイ看板やのぼりを設置
  4. 既存客へハガキやダイレクトメールを送る
  5. 展示会に出展する
  6. 無料イベントを開催する
  7. テレアポで営業する
  8. 顧客から紹介してもらう
  9. メディア広告を運用する
  10. 自社ホームページを作成
  11. SNSを運用する
  12. 動画を作って公開する
  13. LINE公式アカウントを立ち上げる
  14. Google ビジネス プロフィールに登録
  15. 業界専用のポータルサイトに登録する
  16. ショッピングモールに登録する
  17. 既存客へのメールマガジン
  18. オウンドメディアを立ち上げる
  19. ランディングページを作成する
  20. SNS広告を運用する
  21. インフルエンサーマーケティング
  22. プレスリリースを打つ
  23. インバウンド対策に注力する

第5章 集客コストは補助金の活用も視野に

  • 集客の施策次第では補助金や助成金を活用できるのでコスト削減に役立てよう

以上、集客方法のアイディアを紹介しましたが、確実に成功する集客方法はありません。ないからこそ、自分たちで考え、実践をし、振り返りを行って改善し、実践していかなければなりません。

少しでも多くの顧客と出会うために、自社に合った集客方法を見つけ、集客できたら次はリピートしてもらえるような施策にも取り組んでいきましょう。