独立するための手段の一つに「飲食店の開業」があります。飲食店は、やりたいことを実現する場として幅広い年代から人気の業種です。
株式会社マイナビが毎年発表した「独立・開業に対する意識調査」では、独立したい業種として興味のある業界は「飲食」と回答する人はコロナ禍前の2019年には堂々の1位を記録しました。
飲食業の人気が高いといっても、コロナの影響から「飲食業界は不況」といった印象を多くの方が持っているのではないでしょうか。
飲食店がコロナ禍以前より苦境に立たされていることは間違いありません。しかし、少しずつ回復してきている兆しが見えていることも事実です。
なんとなく蔓延しているネガティブなイメージから「飲食業界での独立は難しい」と決めつけてしまうと、チャンスを逃してしまうかもしれません。
飲食店を開業する場合は飲食業界の市場規模の変化など、どのような状況にあるのかを自身で把握することが大切です。
今回は、この苦境の中でも飲食店を開業したい方に向けて、飲食業界の現状から具体的な開業方法、今後の飲食店に必要なことなどを解説いたします。
トレタ予約台帳
まずは開業の目的に応じて飲食店の業態を選択する
近年の飲食店の開業方法としては、今まで一般的であった実店舗イートインだけに限らず、デリバリー専門店や間借り店舗など、さまざまな形が挙げられます。
どの方法で開業するかを決める際は、自分のやりたいことと時代のニーズを照らし合わせながら最適な業態を選ぶことが大切です。
では、飲食店の開業方法として具体的にどのような業態があるのでしょうか?ここでは大きく4つに分けて紹介します。
1.実店舗・イートイン
イートインをメインとした実店舗での独立は、飲食店の開業として最もスタンダードな方法です。一般的な流れとしては、開業したいエリアを決め、物件を探し、施工をしてオープンというのが通例です。
飲食店の業態の中では最もコストがかかりますが、うまく軌道にのれば10年、20年、30年と長期にわたって営業することができます。
最近では、通常の店舗営業をしながら自家製調味料や料理メニューを商品化し、店頭もしくはECサイトを立ち上げて販売するといった物販事業に積極的な飲食店も出てきています。
これもコロナによって外食人口が減少している中で、着実に売上を上げていくための対策のひとつと言えるでしょう。
2.デリバリー・テイクアウト専門店
コロナ禍で消費者の外食する機会が減少した反面、中食市場が盛り上がり、デリバリーやテイクアウト専門店が賑わっています。
それまでイートインとして営業してきた飲食店でも、緊急事態宣言時にデリバリーやテイクアウト販売をスタートするという動きが見られました。
顧客はスマートフォン、もしくは店頭で注文をし、自宅など店舗以外の場所で気軽にお店の味が楽しめます。
また、飲食店側にとっても、既存の店舗と人員を活用してスタートできたり、複数店舗で施設をシェアして利用できるクラウドキッチンでコストを抑えながら開業できるため、開業しやすい手法のひとつです。
しかしデリバリー・テイクアウトでは、店舗の営業以上に徹底した衛生面での管理が求められます。
店内での食事と違い、お客様が食事をするまでに時間がかかるため、食中毒等のリスクが高まるからです。
下記の6つの対策を基本として、お店ごとにルールを決め衛生管理をおこない、事故を防ぎましょう。
- 食中毒や異物混入を防ぐ5つの対策
- 消費期限や保管方法を明確に表示する
- 除菌できる道具の提供や容器を工夫する
- 調理時にマスクや手袋の着用を徹底する
- 季節に応じたメニューを検討する
- 食材や提供数の管理を徹底する
テイクアウトの衛生管理についての詳細は「テイクアウトを実施するにあたって気をつけたい衛生面の管理とは?」を併せてご覧ください。
3.移動販売
飲食店の移動販売とは、屋台やキッチンカーを購入し、特定の地域で料理やドリンクを提供します。
車などの購入・整備費用はかかりますが、実店舗の物件ほど高くはないため、こちらも手軽かつスピーディに開業できる方法です。
ただ、天候の影響を大きく受けたり、販売場所が限られるのが難点です。
4.間借り店舗・ポップアップ
間借り店舗とは、飲食店などの店舗スペースを一部借りて営業する形態をいいます。
またポップアップは、イベントやレンタルスペースなどで数日限定として出店する方法です。
どちらの方法も毎日稼働する必要がなく、賃料や水光熱費などの固定費が安く抑えられます。
飲食店の開業に必要な資格や届出なども省略できるので、スピード感のある出店が可能です。
ただ、自由度はかなり制限されるため、本格的な飲食店の開業というよりは独立前のシミュレーションであったり、副業としてオープンする場合に選ばれる手法です。
飲食店開業の流れを6ステップで解説
飲食店をオープンするまでの準備期間は、一般的に半年〜1年強かかると言われておりますが、物件探しが難航したり工事が遅れるなど予測できない事態もありえます。準備は早い段階から進めておくに越したことはありません。
ここでは、飲食店を開業するまでの流れと、必要なものをまとめていきます。飲食店の形態によって異なる部分があるため、開業方法として最も一般的な実店舗を例にして解説します。
1.構想を明確化(コンセプト・事業計画)
開業の1年前を目安にどのような飲食店を開業したいのか、ぼんやりとあるイメージ・構想を明確化しましょう。
開業前に明確化すべきこと
- 開業の目的
- 顧客ターゲット
- 開業エリア
- 内装や外装
- 価格帯
- メニュー内容
- スタッフ構成など
これらの全ての根幹となるのがコンセプトです。
コンセプトが明確でないと、各項目について考えるときの判断基準にブレが生じて一貫性が失われ、顧客に店舗の魅力が伝わりづらくなります。
逆にコンセプトを明確にしておけば、店舗作りがしやすくなるだけでなく、融資を受けるために必要な「事業計画書」の作成も進めやすくなるでしょう。
事業計画書とは、飲食店だけに限らず開業する多くの人が作成する書類です。
事業の詳しい内容や売上見込みの想定などをまとめ、融資や協力を依頼する際に見てもらう際に必要となります。
また、事業計画書をしっかり作成することで開業後のことも具体的にイメージができ、今後の活動もスムーズに進めることができます。
書面のテンプレートはこちらをご参考ください
▼日本政策金融公庫各種書式ダウンロード
https://www.jfc.go.jp/n/service/dl_kokumin.html
コンセプトが綿密に考えられており、その上でターゲットやエリア、売上収支などもしっかりと想定しておけば、投資家や銀行なども安心して資金を融資しやすくなります。そのため、まずはコンセプトをしっかり練るところからスタートしましょう。
コンセプトを決めて開業をし、その後に問題なく集客するためにも、マーケティング戦略の策定をしっかり行うことは大切です。
コロナの影響により食事の方法やお店の選択肢が多様化し、お客様のニーズも従来に比べさまざまになってきました。そのため、駆け出しの飲食店経営者であれば自身のお店のマーケティングには注力して勉強しましょう。
ステップとしては、
業態やお店の立地、ターゲット層を分析する「お店の状態を知る」作業
自身のお店によく来店してくれる人はどんな属性なのかの「お客様を知る」作業
が必要になってきます。
つまり、目先のモノを売ることだけに必死になるのではなく、お店の中を俯瞰・観察し、思考を働かせることが重要なのです。
コロナや人手不足など飲食店が抱えるさまざまな問題に立ち向かえる力をつけるためにも、関連記事「売れる飲食店のマーケティングの特徴とは?手法5選と成功事例を解剖」を併せてご覧ください。
2.物件を探す
開業の6カ月〜10カ月前を目安に物件探しを始めます。
飲食店開業のためには、資金の準備が先と考えがちですが実は物件探しが先決です。
なぜなら、出店するエリアや物件の内容が決まっていなければ事業計画書を作成できないからです。
事業計画書には店舗運営の収支なども記載します。家賃や出店エリアが定まっていない限り、それらを記載することができません。
事業計画書がなければ、融資先に要請ができず、資金調達もできないのです。
自己資金がなく融資がないと開業が難しい場合は、物件のオーナーに仮押さえできるかどうかを確認します。OKであれば、資金調達後に支払いを行います。
事業計画書がしっかり作成できていれば賃料や広さ、出店エリアなどが想定できているはず。その場合は、インターネットの不動産情報サイトや該当エリアの不動産業者へ行き、希望の物件を探しましょう。
3.資金を調達する
物件の目処がついたら、資金調達の段階に入ります。
開業の3カ月〜6カ月前を目安に取り掛かると良いでしょう。
日本政策金融公庫の発表によれば、2022年度の開業費用における平均額は1,077万円でした。飲食点の開業においても一般的に1,000万円は必要と言われていますが、店舗規模や出店エリアにもよって異なるため、これらはあくまで目安の数字として認識しておきましょう。
飲食店の開業に必要な資金の内訳は、大まかに下記の4つに集約されます。
設備関連
飲食店として運営していくための設備やアイテム費。外観や内装などの施工費の他、厨房機器や什器類、消耗品など。
不動産関連資金
物件の契約時に必要な費用。主に保証金、仲介手数料、敷金、礼金、前家賃などが挙げられる。
運転資金
食材費や人件費、賃料や水光熱など店舗の運営に必要な費用全般。まずは1ヶ月でどのぐらいのコストが発生するのかを算出し、数ヶ月分は用意すること。
軌道にのるまでの生活費
運転資金とは別に、自分が生活していくための費用も別途で準備しておかなければならない。
<必要資金の詳細と金額の目安(開業費用1,000万円の場合)>
必要資金 | 詳細 | 金額の目安 |
設備関連 | 内装・外装費、厨房機器、什器備品、消耗品等 | 650万円 |
不動産関連資金 | 保証金、敷金、礼金、仲介手数料、前家賃等 | 100万円 |
運転資金 | 食材費、人件費、賃料、水道光熱費等 | 150万円 |
軌道にのるまでの生活費 | 自分や家族の生活に必要な費用(3か月〜6か月程度) | 100万円 |
4.施工・備品準備
飲食店の店舗にまつわる工事は、外観や内装などインテリアデザインに関わる部分と、電気やガス、水道など設備に関する部分で行われます。
これらの工事や準備は、開業の1カ月〜3カ月前を目安におこないましょう。
施工は、不動産関連の費用に次いで100万円単位の高額なコストが発生します。
居抜き物件などで内装も設備もそのまま使うのであればコストは抑えられますが、自由度も低くなり、自分のやりたいお店作りと遠のいてしまう可能性があります。
大切なのは、予算を決め、コンセプトに則ったデザインとはどのようなものなのか、その中でどのような設備が必要なのか、営業時に動きやすい導線などを明確にしておくことです。
その上で、複数の施工会社から見積もりを取るようにしましょう。
施工が進んでいる間に、店舗に必要な食器や消耗品などを揃えます。
購入してもまだ保管スペースが無い場合は、どこで何を購入すればよいかをリスト化しておくとその後スムーズに動けます。
5.資格・届出
飲食店を開業する際、場合によっては特定の資格を取得したり、届出を提出しなければなりません。
「飲食店営業許可」の申請は、店舗の内装工事や設備の設置を終えた後に、保健所職員によるチェックが行われるため、開業の2週間〜2カ月前を目安におこないましょう。
「飲食店営業許可」以外に、全ての店舗に必要なものは「食品衛生責任者」「防火対象物使用開始届」です。
必須と思われがちな調理師免許は法律的には不要です。
ただ、持っていれば食品衛生適任者の資格を取得するための講習が免除されるなど有利な条件も設定されています。
下記に飲食店の開業に必要な資格や届出などをまとめたので、参考にしてください。
6.開店前の最終準備
施工が終了し、備品も揃ってくれば開店も間近です。
こうなると、スタッフの採用や教育、料理やドリンク提供などオペレーションの導線確認、メニュー作成、SNSなどでの宣伝告知などで忙しくなっていきます。
ここで注意したいのが、スタッフへの教育です。オープン日が迫っている、時給を支払う余裕がないなどの理由から、十分な研修をおこなわずに素人同然のまま本番を迎えてしまうケースもあるでしょう。
しかしいくら料理に力を入れていても、接客に問題があれば顧客満足度をあげることは困難です。
また昨今では、オープン直後に来店して「誰よりも早く新店の情報を手に入れてSNS等で拡散しよう」と考えているお客様がいる可能性も考慮すると、悪い評判が立つのは避けなけれいけません。
したがって順調なスタートをきるためには、開業の2週間前を目安に料理等のオペレーション加え、スタッフの接客力を高めましょう。
料理や接客等の研修を重ねたとはいえ不安が残るようであれば、プレオープン期間を設けるのがおすすめです。
仮とはいえ、実際に営業してみるとわかる問題点もたくさん出てきます。スタッフの練習にもなるので、その期間も念頭において準備をすすめるとよいでしょう。
接客力を高める方法についての詳細は「飲食店の接客|オペレーションの改善で売上を作れる秘訣とは」を併せてご覧ください。
飲食店を繁盛させるために重要な3つのポイント
飲食店を開業する前に「繁盛する方法」を知ると知らないのでは、開業後のスタートダッシュで大きく差が開く可能性があります。
そこでここでは、3つの重要なポイントについて解説します。
1. 売上の仕組みを理解する
飲食店に限らずビジネスの基本として、経営者は売上や利益がどのように発生するのかを把握する必要があります。
理由は、売上の仕組みを理解することで、どこを改善すれば売上があがるのかが分かるようになるためです。
一例を挙げると、「飲食店の売上」は下記の計算式で算出できます。
客単価×客数=売上
この計算式から、売上を伸ばすには客単価を上げるか客数を増やせばよいことが分かります。
客単価を上げる例としては、「料理の量を減らし付加価値をつける」や「お得なセットやコース料理を用意する」などの方法が有効です。
またマーケティングの考えに沿って、次のような施策をおこなうと売上向上が見込めます。
- 店舗のコンセプトを見直す
- 集客方法を見直す
- 来店動機やリピート理由を分析する
- メニューを見直す
- 付加価値を提供する
売上や客単価を上げる方法の詳細については「飲食店が覚えておくべき売上を増やすポイント|客単価やリピーターの増やし方」を併せてご覧ください。
2. 人件費や食材費を適正に保つ
飲食店の経費の多くは人件費と食材費です。
一般的な飲食店では、売上高に対して下記の割合が適正とされています。
人件費30%+食材費30%=60%
この人件費と食材費を合わせたものを「FLコスト」と呼びます。
下記の図は飲食店の経費と利益の割合を示したものです。
FLコストを60%以下に抑えることができれば、客数が増えるほど利益が増していきます。
FLコストを下げる際は、「人件費」と「食材費」を分けて考えることが大切です。
人件費を下げるには「デジタル化を取り入れオペレーションを効率化する」や「セルフサービスを取り入れる」などが有効な手段として挙げられます。
食材費の下げ方は、「兼用で使える食材を増やす」「仕込み量を調整し廃棄率を下げる」などが有効です。
FLコストのコントロール方法についての詳細が知りたい方は「飲食店の人件費率は食材費と合わせて考える|利益を確保する方法とは」を併せてご覧ください。
3. 常連客づくりに注力する
ビジネスで多用される「パレートの法則(80:20の法則)」を飲食店に当てはめると、上記表のように「売上の80%は上位20%の常連客(リピーター)がもたらす」と解釈できます。
つまり新規顧客を獲得するために労力を割いても、売上全体の20%の売上にしかならないため、常連客に注力し、80%の売上を確保したほうが効率がよいという考え方です。
また弊社がおこなったコロナ禍における来店回数についての調査によると、3回以上の来店履歴のあるリピーターが飲食店の経営を支えていたというデータもあります。
常連客をつくるには、主に下記の6つの施策が有効です。
- おいしい料理を提供する
- 質の高い接客でもてなす
- 店舗オペレーションを最適化する
- リピートしたくなる仕組みを用意する
- SNSで情報を発信する
- 定期的にDMを送る
常連客の具体的な獲得方法や失客対策については「飲食店のリピーター獲得6選|プロが教える繁盛店を作るコツとは」を併せてご覧ください。
飲食店の開業で失敗しないために必要なこと
ここまで、飲食店の開業の流れや必要な資格などについて解説をしてきました。開業前後のイメージもできるようになってきたのではないでしょうか。
しかし、「飲食店を開いて失敗してしまうのでは…」そんな不安は拭えていないかもしれません。
改めて今の飲食業界を振り返ってみると、人手不足や外食から中食への行動変容などを巻き起こしたコロナ禍を経験して、転換期を迎えています。
これから飲食店の開業で失敗しないためには、時代の状況やニーズにマッチしたコンセプトの飲食店をオープンすることはもちろん、今までのやり方からの脱却も視野に入れておく必要があります。
本章では失敗しないために必要なことについて説明します。
業務効率化
特に求められているもののひとつが、業務効率化です。
例えば今までの飲食店は、予約を全てひとつひとつ直接電話で受け付けたり、勤務管理表をタイムカードで管理してExcelへ入力したりと、地道な作業で業務をこなしてきました。
当然、各作業に労力がかかり、負担も大きくなって長時間労働にも繋がります。
DXとは、デジタル技術を導入することで業務効率化を図り、その後に革新的なアクションが生まれる活動をいいます。
DXの推進
もう1つの方法がDXの推進です。DXとは、デジタル技術を導入することで業務効率化を図り、その後に革新的なアクションが生まれる活動をいいます。イメージしやすく言えば「人がやらなくてもいい業務をデジタル化すること」であり、非接触決済・非接触オーダーの浸透がDXで主に目指される形です。
DXは一般的な企業や大手飲食店に限った話ではなく、小さな飲食店にとっても有効的な手段です。特にDXを開業するタイミングで検討しておいた方が店舗全体としてもスムーズに取り組むことができるでしょう。DXについて詳しくは関連記事「飲食店DXの進め方をわかりやすく解説|ツールの種類・補助金・事例も紹介」を併せてご覧ください。
飲食業界でもDXに取り組み、実際に成果を出している店舗はあります。最後にDXの成功事例を紹介します。小規模店舗の事例もありますので、ぜひご参考ください。
DX事例 しゃぶとかに源氏総本店 | LINE通知連携機能を活用して友だち1,000人超えを実現
概要
「しゃぶとかに源氏総本店」は、しゃぶしゃぶとカニをメインとした和食レストランです。愛知県豊橋市と埼玉県越谷市の南越谷店の2拠点で運営しています。
しゃぶとかに源氏総本店では新しい顧客層を取り込むため、若年層へのアプローチ方法を模索していました。それまでは紙のアンケート用紙で会員募集を募っていましたが、この手法では新たな顧客層を取り込んでいけないと感じ、トレタのオプション機能である「LINE通知連携」の導入を決めました。
この機能を導入すると、トレタを通じて予約が入った場合に顧客へとLINEを通じて予約確認のメールが届くため、スムーズにLINE公式アカウントをPRできます。その結果、順調に友だちの数が伸びていき、なんと4ヶ月で1,000人超え。さらにLINE公式アカウントを通じてさまざまな情報を発信できるため、再来店を促す販促ツールとして役立っています。
また、今まで発生していた予約ミスの削減や予約確認の電話もしなくて済むようになるなど、スタッフの負担軽減も実現。おもてなしにも注力できるようになり、顧客満足度向上にも繋がる結果となりました。
課題
・若年層への訴求が弱かったため新しいアプローチ方法を模索
・電話での予約確認作業の手間を効率化したい
何を行ったか?
・トレタのオプション「LINE通知連携」を活用
・同時にLINE公式アカウント開設
・予約が完了した後、顧客のLINEへ確認通知
成果
・顧客が自発的に友だちになり、4ヶ月で1,000人超え
・予約ミスが減少
・予約確認のための電話が不要に
・業務効率化によって、よりおもてなしに注力
▼詳しくはこちら
https://toreta.in/case/2022-03-23/2630/
開業費用の負担を軽減できる補助金制度
業務効率化やDXの推進には多額の費用が発生するケースが多く、取り組めるお店は限られるのが現状です。
しかし、補助金等のサポート制度を活用すれば、デジタルツールの導入費用を抑え、DXを推進できる可能性があります。
ただし現在募集中の補助金や給付金等は、主に開業希望者向けではなく、開業後の事業者が対象になっています。
まだ開業していない方は、開業後の活用を視野に入れ、「開業前に用意するもの」と「開業後に補助金等のサポートを受けて進めていくもの」を切り分けて計画を立てると良いでしょう。
とはいえ、補助金等は申請すると必ず採択されるといったものではないため、採択されなくても進められるように計画を立てる必要があります。
補助金や給付金、助成金の対象やサポート内容については「飲食店経営に使える給付金・補助金・助成金をわかりやすく解説」を併せてご覧ください。
まとめ|飲食店の開業は計画性が重要!理想のお店を目指して一歩ずつ取り組もう
今回は、飲食店の開業について解説しました。最後にポイントをまとめます。
飲食店開業についてのまとめ
・少しずつコロナ前の状態に戻ってきてはいるものの、飲食業界を取り巻く環境は以前から変化してきている
・飲食店の開業方法は実店舗やデリバリー専門店などさまざまな形がある。自分のやりたいことと時代のニーズを照らし合わせて選択すること
・人手不足や原材料高騰などさまざまな問題があるが対策を立てていけばこれから飲食店を開業しても可能性は十分にある
・飲食店の開業の流れは下記の通り。
①構想を明確化(コンセプト・事業計画)【開業の1年前を目安】
②物件を探す【開業の6カ月〜10カ月前を目安】
③資金を用意する【開業の3カ月〜6カ月前を目安】
④施工・備品準備【開業の1カ月〜3カ月前を目安】
⑤資格取得・届出申請【開業の2週間〜2カ月前を目安】
⑥開店前の最終準備【開業の2週間前を目安】
飲食店を繁盛させるために必要な3つのポイント
- 売上の仕組みを理解する
- 人件費率を適正に保つ
- 常連客づくりに注力する
補助金の活用を検討しておく
飲食店を開業する際は、早い段階でコンセプトを明確化し、開店に向けて確実に準備を進めていくことが大切です。
とくに重要な事業計画書の作成は、回数を重ねるほど現実的で精度の高いものになります。
何度も書き直して、理想の飲食店プランを作成し、実行に移しましょう。
また、これからの飲食店にはデジタル技術を駆使しながら、従業員や顧客の満足度を高めることが求められます。
ただしこれらの新しい技術やシステムの導入には多額の費用が発生するため、補助金等のサポート制度を活用し、費用の負担を軽減しながら検討していきましょう。