飲食店のクーポンは、主に販促や顧客へのサービスを目的として導入されます。
実際にクーポンを利用する顧客は多く、クーポン利用の動向を調査したアンケートでは、クーポンを使って外食する人は7割を超えるという現状が明らかになりました。。(※ 株式会社ぐるなび「外食で消費者の7割強がクーポンを利用~クーポンの利用動向調査」より引用)
まだクーポンを導入したことがない店舗や、「導入してみたもののうまく活用できていない」という方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで本記事では、飲食店におけるクーポンについて、基本的な役割から集客や客単価アップのための取り組み、クーポンの効果を最大化させるアイデアについて解説します。
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- 紙クーポンは手間で制作費がかかるので大変
- 再来店に効果があるのかが分からない
- お客さま情報が貯まらない、データの活用ができていない
もしもこのようなお悩みがあるのであれば、アプリ登録不要のトレタスタンプを検討してみませんか。印刷コストゼロ、月額1万円の低コストでお客さまの来店データを活用し再来店促進に繋げます。
飲食店におけるクーポンの3つの役割とは
飲食店にとって、クーポンの主な役割は下記の3点です。
- 集客
- リピーターの獲得
- 客単価アップ
お店のサービスをお得に利用できるなどの理由から、クーポンは多くのお客様に受け入れられ、利用されています。
一見、飲食店は割引した分だけ損しているように感じるかもしれませんが、そんなことはありません。
クーポンの活用は集客としての役割や客単価アップなどのメリットがあるため、長い目で見ると売上や利益の増加が見込めます。
では、クーポンが果たす3つの役割について具体的に解説していきます。
集客
飲食店のクーポンは、短期間で新規顧客を獲得する集客ツールとして高い効果が見込めます。
クーポンの他に即効性のある新規の集客ツールとして、グルメサイトや広告などが挙げられますが、プランや規模によっては高額な費用になってしまう可能性があります。
一方クーポンは利用された特典分だけの負担になるため、コストはそれほどかかりません。
もちろん、どの程度コストがかかるのかはクーポンの種類や特典次第ですが、それらを決定するのは店舗側です。
売上やクーポンの利用率などを見ながら、特典を変えクーポンにかかるコストを自由にコントロールできます。
つまり飲食店のクーポンは、僅かなコストで初めてのお客様に来店のきっかけを与えることができる優秀なツールと言えるでしょう。
リピーター獲得
飲食店のクーポンは新規顧客だけでなくリピーターの獲得にも活用できます。
飲食店が現在の売上を維持し、向上させるにはリピーターの存在が欠かせません。
飲食店がリピーターを重要視する理由は以下の通りです。
- 安定した売上を確保できる
- 集客コストがかからない
- 外的要因に左右されにくい
- 新規顧客を連れてきてくれる
飲食店にとって厳しい逆風となったコロナ禍によって、リピーターがいることの重要性がより浮き彫りとなりました。下記の表を見てみると、3回以上の来店履歴があるリピーターが飲食店の経営を支えていたことが如実に表れています。
▼来店回数別の顧客比率(2021年1月〜2022年3月)
新規顧客は環境の変化に応じて、変動率が極めて高いのに対して、リピーターはどんなときでも常に安定して来店してくれる可能性が高い大切な顧客層です。
クーポンを活用することで再来店のきっかけを作れば、1度来店したお客様がリピーターとして定着する可能性があります。
リピーターになってもらうためには、クーポンの特典を魅力的なものにする、有効期限を短くするなど次回の来店まで間隔があかないように工夫することも大切です。これらの詳しい特典内容については後ほど解説します。
リピーターの獲得方法についてより詳しく知りたい方は、「飲食店のリピーター獲得対策6選|お客様が来ない店にしないために」を併せてご覧ください。
客単価アップ
集客だけでなく、客単価アップも期待できるのがクーポンの優れたところです。
たとえば「生ビール5杯注文すると1杯無料クーポンをプレセント」などの特典を付けたとします。そうすると、普段は3杯か4杯ほど飲む顧客は「無料でもらえるならお得だから5杯注文しよう」となり、注文数を増やすことができます。
「生ビール5杯注文」の対象を個人に限定せずグループにも有効とすることで、そのグループの単価を上げることもできます。
特典の内容については後ほど詳しく解説しますが、サワーやハイボールなど原価の低いメニューで設定すれば、売上額だけでなく利益率も向上します。
値上げの際にもクーポンは役立つ
世界的なエネルギー価格の上昇や円安による原材料料価格の高騰などを受けて、値上げを敢行した飲食店は多いのではないでしょうか。
値上げは顧客に金銭的な負担をかけると同時に、スタッフにも心理的負担がかかってくるため、値上げに躊躇してしまう飲食店もあるでしょう。
しかし、値上げと同額程度のクーポンを発行すれば金額面の負担が解消され、さらに顧客の心理的な負担も緩和することができます。
顧客側からすると「値上げで苦しいはずなのに負担を与えないように頑張っているお店」など、店舗の企業努力に対して好印象を持ってくれる可能性もあります。値上げというネガティブイメージを払拭するアイテムとして、クーポンは大いに活用できるでしょう。
飲食店の値上げによる客離れを防ぎたい場合は、「飲食店の値上げはするべき?客離れを防ぐポイントを告知文つきで紹介」を併せてご覧ください。
クーポンの効果を最大化させる7つのアイデア
クーポンは集客に効果的ですが、導入してすぐに成功できるほど簡単なものでもありません。まずは利用してもらう、そしてリピーターになってもらうといったさまざまなハードルをクリアし、最大限の効果を得てこそ成功といえます。
飲食店がクーポンを最大限に活用するために必要なことはどのようなことでしょうか?ポイントは7つあります。
- 次回の来店時に使用できるようにする
- お友達紹介の特典を付ける
- メールアドレスなど個人情報を記入してもらう
- 口コミやレビューの投稿者に特別な特典を付ける
- 利用条件のハードルを下げる
- 特典の内容をお客様に選んでもらう
- 有効期限を設定する
それぞれ解説します。
1.次回の来店時に使用できるようにする
初来店で使えるクーポンは新規顧客の集客に効果が得られますが、リピーターに繋げるための手法としては有効ではありません。
その点をクリアするためには次回の来店時に利用できるという条件を設定しましょう。
もし次回の来店に繋がらなくても特典にかかるコストはゼロであるため、無駄な経費を削減できるといったメリットもあります。
2.お友達紹介の特典を付ける
「お友達紹介で飲食代金から〇〇%オフ!」といった特典を付けると、低コストで新規顧客が獲得できます。
また、紹介で来てくれる方は、新規顧客よりも距離感が近く、リピーターになりやすい顧客層といえます。
特典を付ける際は、紹介した方と紹介してもらう方のどちらにもメリットがある特典を用意しましょう。
双方にメリットがあることで、紹介のシステムによってさらに輪を広げられる可能性が高まります。
3.メールアドレスなど個人情報を記入してもらう
クーポンにメールアドレスやお名前、電話番号など個人情報を記入してもらうことで顧客リストが作成できます。
顧客リストがあれば、お店からイベントやセールの情報、メルマガなどを発信できるためリピーター作りに役立ちます。
予約管理システムを導入している場合はそちらに個人情報を登録すると、お店全体の顧客管理が容易になるでしょう。
クーポンに限らず、メールアドレスの収集は集客において重要な業務です。より詳しくその収集方法が知りたい方は「お客さまメールアドレス収集のしくみ作り」を併せてご覧ください。
4.口コミやレビューの投稿者に特別な特典を付ける
口コミやレビューに投稿したお客様に対して特別なクーポンをプレゼントするのもひとつの手段です。そうすることで、口コミやレビューを増やすことができます。
口コミは来店の参考にされやすく、SNSで拡散される可能性もあるため、飲食店の集客において重要な要素のひとつです。
良い口コミを集めるためには、当然”良いお店”でなければなりません。口コミを意識しすぎて評価を上げるためだけの運営になってしまうのは好ましくありませんが、「口コミはお客様からの教訓」と捉えることで、お店作りのヒントにもなります。
より詳しく口コミの集め方や活用方について知りたい方は「飲食店が口コミを活用する方法とは | 評価アップや悪いレビューへの対策方法も解説」を合わせてご覧ください。
5.利用条件のハードルを下げる
利用条件のハードルを下げると気軽にクーポンが使えるようになり、利用率も上がります。
たとえば「1万円以上のご飲食で10%オフクーポン利用可能」よりも、「3,000円以上のご飲食で5%オフクーポン利用可能」のほうが得する金額が下がるにも関わらず、利用する顧客は多くなります。
客単価を上げるために利用金額を高く設定したいという場合は「3,000円で5%オフ」「5,000円で7%オフ」「1万円以上で10%オフ」のように、低い金額から選択できるようにすると良いでしょう。
6.特典の内容をお客様に選んでもらう
特典のニーズはお客様によってさまざまです。
例えば、小学生にお酒のクーポンを渡したり、ビジネスマンにおもちゃの引換券を渡したりしても全く効果はありません。ひとつのクーポンですべてのお客様が喜ぶ特典を用意するのは困難です。
そこでいくつか特典を用意し、いずれかを選んでもらうスタイルにするのも有効です。
顧客のニーズが分からない場合は、複数のお客様に直接ヒアリングするか、アンケートを取って、どのような特典が魅力的なのかを把握しましょう。
▼選べるクーポンの例
パターン1 | 以下の中からいずれか1点を選択してもらう ①5%オフクーポン ②ソフトドリンク1杯無料 ③小皿料理1皿サービス ④シェフと5分間会話できる |
パターン2 | 以下の中からいずれか1点を選択してもらう ①10%オフクーポン ②ハーフボトルワインプレゼント ③お好きなパスタ料理をサービス ④シェフと10分間会話できる |
7.有効期限を設定する
有効期限の設定は、クーポン発行の際に必ずおこないましょう。
有効期限がないクーポンは顧客にとって緊急性が無く、そのままクーポンの存在が忘れられてしまうこともあるでしょう。「いつでも使えるクーポン」は、「いつまでたっても使われないクーポン」になってしまう危険性があります。
また、クーポンのためにプレゼントを用意した場合、管理コストも発生します。保管が長期に渡れば渡るほど手間などのコストが発生するため、有効期限は設定した方がよいでしょう。
ただし有効期限を短くしすぎると逆に利用しにくくなるため、最低でも1カ月は期間を設けるようにするのがおすすめです。
クーポンを始めるときに必要なこと
クーポンを導入するにあたっては下記の3点を考える必要があります。
- 目的や条件を考える
- 特典の内容を決める
- 手法を決める(デジタルか紙か)
それぞれ解説します。
①目的(ターゲット)や条件を考える
まずはクーポンの目的、ターゲットを考えましょう。
集客していきたいのは新規顧客なのか、リピーターなのか、もしくは客単価アップなのか。目的次第でクーポンの内容は変わってきます。
目的が決まったら、利用の条件を決めます。利用の条件とは、利用可能なタイミングとして初回来店時なのか次回来店時なのかということです。
これも目的によって変わります。例えば、新規顧客を集めたいなら来店前に入手できる形か、もしくはその場で渡せるクーポンを用意しなければなりませんし、リピーターであれば初回訪問のお会計時に渡すオペレーションを構築しておく必要があります。
なので、クーポンを始める上でまずは目的・ターゲットを決めることが第一歩となります。
▼クーポンの目的と利用条件
クーポンの目的 | 利用条件 |
新規顧客獲得 | 初回来店時 |
リピーター獲得 | 次回来店時 |
客単価アップ | 〇〇円以上の注文、〇〇個以上の注文など ※平均単価を上回る金額に設定するとよい |
②特典の内容を決める
目的と利用条件が決まったら、特典の内容を決めましょう。特典内容こそが集客に繋がるか繋がらないかの分かれ道となります。
ターゲットにとって魅力的な内容を考えて、始めるようにしましょう。内容は最初に決めたものをずっと継続するよりも、顧客の利用率や実際の反応を見ながらよりよいものに変えていくことも大切です。
▼クーポン例と効果
クーポンの特典例 | 得られる効果 |
割引(〇〇%、〇〇円引き) | 来店への心理的ハードルを下げられる |
1ドリンクサービス | ・アルコールの場合、サービス以上の「おかわり」の注文を獲得しやすい・ドリンクの種類を限定することで客層を絞れる(例:アルコールに限定するとお酒好きが来店しやすい) |
記念品をプレゼント | お店のロゴなどの入ったものをプレゼントすることで宣伝効果になる(SNSでの拡散を促すとさらに効果が上がる) |
③手法を決める(デジタルか紙か)
最後に、クーポンをどのような方法で発行するかを決めます。
クーポンを発行する方法は、アナログ形式とデジタル形式のどちらか、もしくは両方を活用するかに分けられます。
以前は紙が主流でしたが、最近ではデジタル形式のクーポンのみを活用する飲食店が増えています。
デジタル形式のクーポンはコストが低く、一度に大量のクーポンを作成することが可能だからです。
ただしアナログ形式も、アナログならではのメリットがあるため、店舗の客層やスタイル、人員に合った方法を選択しましょう。
デジタル・紙のメリットとデメリット
以下の表で、デジタルと紙のメリット、デメリットをまとめました。
▼クーポンの条件についての例
クーポンの種類 | メリット | デメリット |
アナログ形式 ・チケット(金券) ・チラシ ・食事券 | ・訴求力が強い ・手渡しできる ・ポスティングできる ・知人も利用可能 ・スマホやタブレットを持ってなくても利用可能 | ・印刷コスト ・大量配布が困難 ・クーポン持参が必要 ・顧客情報の収集や管理がしにくい |
デジタル形式 ・グルメサイト ・LINE ・独自アプリ ・デジタルスタンプ | ・印刷コストゼロ ・大量に作成、配布できる ・持ち運びが簡単 ・顧客情報の収集や管理が可能 ・利用状況が把握しやすい | ・訴求力がやや弱い ・手渡しできない ・ポスティングできない ・利用料が発生 ・本人しか使えない場合有 ・スマホやタブレットを持っていない人は使えない |
クーポン導入で気をつけたい3つのデメリット
飲食店のクーポンはメリットが多いものの、デメリットが発生することもあります。
そのなかでも発生しやすいデメリットが下記の3点です。
- クーポンの特典目当ての顧客が来店する
- 店舗の業務が増加する
- 客離れに繋がる可能性がある
それぞれ詳しく説明していきます。
クーポンの特典目当ての顧客が増える
クーポンを発行すると、そのクーポンを使うためだけに来店する顧客も増えます。
クーポン目的の顧客は店舗が求めるターゲット層ではない可能性が高く、店舗との相性が悪いケースもあります。
が提供するサービスと顧客のニーズが異なると、SNSや口コミに否定的なコメントを書かれる可能性も出てきます。
また、来店目的がクーポンの利用なのでリピートにつながりにくいといった特徴もあります。
店舗の業務が増加する
クーポンを導入すると、クーポンの作成、発行、利用時の対応など店舗の業務量が増えます。
とくにアナログ形式のクーポンは、受け取りの際に行う確認作業に時間を取られるため、接客スタッフに負担がかかってしまいがちです。
クーポンを頻繁に活用する場合は、デジタル形式のクーポンにするなど、業務の効率化を図る必要があるでしょう。効率化については後ほど詳しく解説します。
ターゲット層の客離れに繋がる可能性
クーポンのみを目的とした新規顧客が増えると、本来ターゲットとしている顧客層やリピーターが離れてしまう可能性があります。
今までと違った顧客層の来店は、店舗の雰囲気を一変させる可能性も含んでいます。これは、その数が増えれば増えるほど如実に表れるでしょう。
これまでの雰囲気を好んでいたお客様に「あの店は変わってしまった」という印象を持たれてしまえば、足が遠のいてしまうきっかけになりかねません。また、口コミで書かれる内容も変われば、集まる顧客層がより一層変わっていきます。
クーポンの有無に関わらず、その店舗が気になって来てくれるような新規顧客層やリピーターが、クーポン目的の新規顧客によって足が遠のいてしまうのは本末転倒と言えます。
とくに小規模店舗の場合は満席になりやすいため、一般客用にある程度のテーブルを確保しておく、1日のクーポン利用数に制限をかけるなど対策は必須でしょう。
新規獲得&客単価アップ!クーポンの成功事例2選
クーポンを活用して来客数や売上が伸びた成功事例を2件紹介します。
LINEのクーポン施策で友だちを49万人獲得|お好み焼店「ぼてぢゅう」
国内外で約100店舗を展開するお好み焼店「ぼてぢゅう」の、BOTEJYU Group ホールディングス株式会社様。
スマホにプッシュ通知が届くクーポンを活用することで49万人もの友だちの獲得に成功されました。またクーポンの開封率が高く、店舗によっては90%を超えたケースも。
クーポンの影響もあり、配信直後から約1カ月にわたり週末を中心に利用者が増えたそうです。
参考記事:https://www.linebiz.com/jp/case-study/botejyu/
PayPayクーポンの活用で客単価1.6倍を実現|酒場グレムリン
女性オーナーが切り盛りしている、広島県の立ち呑み居酒屋「酒場グレムリン」様。
広島の名物料理や日本酒の人気もさることながら、オーナーとの会話を楽しみにして来店するお客様が多い人気店です。
「3,000円以上のお支払いで最大5%付与」クーポンを発行したところ、平均客単価が2,700円から4,300円と約1.6倍にアップ。割引金額を大幅に上回るほどの客単価アップに成功されました。
参考記事:https://paypay.ne.jp/store-case/restaurant/2031_gremlin/
クーポン以外にも活用したい集客方法2選
さて、飲食店にとってクーポンは有効的な集客方法のひとつということがおわかりいただけたと思います。しかし、飲食店にはクーポン以外にも集客方法はさまざま考えられます。
一番大切なことは、自店舗にあった方法で集客を行っていくということです。さまざまな選択肢の中から、現在の状況などを踏まえて最適な手法を選ぶようにしましょう。
ここでは、クーポン以外の集客方法を2つ紹介いたします。
スタンプカードもリピーターの集客に効果的
クーポン同様に特典を用意して集客していくアプローチ方法として、スタンプカードが挙げられます。
スタンプカードは来店するたびにスタンプが貯まっていき、特典が受けられる仕組みであるため、主に新規顧客をリピーター化する点で効果的です。
スタンプカードも紙とデジタル、両方で制作が可能です。紙はすぐに手軽に作ることができますが、顧客にとっては財布がかさばったり、忘れることもあるため煩わしいと感じられることもあります。
デジタルはコストがかかり、アプリの操作方法などを覚える必要がありますが、顧客情報を蓄積できたり、顧客もスマートフォンで簡単にスタンプを受けられるため利便性が高まります。
紙かデジタルか、どちらのスタンプカードを導入するかは、それぞれのメリット・デメリットを踏まえた上で、判断するとよいでしょう。
より詳しくスタンプカードについて知りたい方は「スタンプカードとは|飲食店で導入すべき3つの理由と成功事例を解説」を併せてご覧ください。
LINE公式アカウントなどで顧客と直接コンタクトを取る
クーポンを発行できるデジタルツールは、さまざまな機能を持っています。例えば、近年よく使われるツールとしてLINE公式アカウントを見てみましょう。
LINE公式アカウントは、私たちが普段使っているLINEのビジネス版で、誰でも無料で開設することができます。LINEは、ほとんどの日本人が日常的に使っているコミュニケーションアプリなので、アプローチのしやすさは抜群といえるでしょう。
飲食店にとっても役立つ機能が多々備わっています。クーポンの送付はもちろん、チャットやスタンプカード、ブログのようなタイムラインなどです。
多機能を備えたデジタルツールは活用次第で顧客満足度の向上や集客に活用することができます。クーポンだけでなく幅広い面で効果を出していきたい場合は、デジタルツールの導入も検討することをおすすめします。
より詳しくLINE公式アカウントについて知りたい方は「飲食店の公式LINEアカウント成功事例ガイド|効果と運用方法を解説」を併せてご覧ください。
クーポンの効果を高めるために鍛えたい飲食店の基礎力
クーポンを成功させるためには、効果的な手法や特典の内容だけでなく、飲食店としての総合的な基礎力も大切です。
では、クーポン成功のために必要な基礎力とはどのようなものなのでしょうか?大きく3つのポイントに絞って解説します。
接客力を見直す
スムーズにクーポンを導入し、成功に繋げていくためにはホールスタッフのチーム力が何よりも大切です。なぜなら実際にクーポンを取り扱うのは、顧客と接するホールスタッフだからです。
クーポンの目的を共有することも大切ですが、接客を基礎から見直すことで接客力の向上を図り、かつ円滑なオペレーションを構築していくことも重要です。そうすることで、ホールスタッフにとって仕事のやりがいが生まれ、新しい取り組みに対する不安も解消されるので精神的な負担も軽減できます。
前向きに顧客にクーポンを使ってもらうことができれば、店舗の印象はより向上し、クーポンの特典以上の恩恵が得られるかもしれません。
より詳しく接客力の向上について知りたい方は「飲食店の接客|オペレーションの改善で売上を作れる秘訣とは」を併せてご覧ください。
業務効率化を図る
クーポンの導入は業務量が増えるため、併せて業務効率化についても考えておくことをおすすめします。ただ業務量が増えるだけだと、オペレーションに混乱が生まれたり、スタッフも前向きにクーポンをおすすめしづらくなります。
業務効率化を考える上でまず大切なのは、現状の店舗業務をまとめることです。
具体的には、キッチン、ホール、事務関連など各部署に分け、それぞれでどのような業務があるのか書き上げましょう。その上で、現状で業務に無駄がないか、効率化できる部分がないかを見直します。
クーポンは一般的にホールスタッフが携わる業務ですが、効率化に関しては店舗全体で考えるようにしましょう。なぜなら、飲食店の業務は全て繋がっているからです。例えば事務関連の業務効率化が実現できれば、クーポン業務を手伝える余裕が生まれるかもしれません。
最近では飲食業界でもデジタルツールの導入が盛んになってきていますが、アナログからデジタル化への検討も業務効率化には有効です。
より詳しく業務効率化について知りたい方は「飲食店の業務効率化|成功の秘訣はアナログからデジタルへの移行」を併せてご覧ください。
マーケティングについて学ぶ
クーポンの効果を高めるためにはマーケティングについて知ることが重要です。マーケティングとは売れる仕組みを構築していくための活動全般をいいます。
飲食店を利用する顧客は、美味しい料理、リラックスできる環境、サービス、親しい人とのコミュニケーションできる場所などといったことを求めています。
飲食店はこれらを提供するために市場調査をし、メニューやサービス内容を考え、宣伝などの集客を行います。こうした売れるための仕組み作り自体がマーケティングといえます。
クーポンも、売上を上げるための仕組みのひとつです。ただクーポンを発行するだけで満足するのではなく、目的を達成するための手段であることを忘れないようにしましょう。
より詳しくマーケティングについて知りたい方は「飲食店のマーケティング|繁盛店が取り入れる5つの手法と成功事例」を併せてご覧ください。
まとめ|クーポンを活用し来客数や客単価を改善しよう
飲食店のクーポン活用について解説してきました。改めて本記事の結論をまとめてみます。
飲食店におけるクーポンの3つの役割とは
- 新規顧客の獲得
- リピーター増加
- 客単価アップ
- 値上げにも効果的に活用
クーポンの効果を最大化させる6つのアイデア
- 次回の来店時に使用できるようにする
- お友達紹介の特典を付ける
- メールアドレスなど個人情報を記入してもらう
- 口コミやレビューの投稿者に特別な特典を付ける
- 利用条件のハードルを下げる
- 特典の内容をお客様に選んでもらう
- 有効期限を設定する
クーポンを始めるときに必要なこと
- 目的や条件を考える
- 特典の内容を決める
- 手法を決める(デジタルか紙か)
クーポン導入で気をつけたい3つのデメリット
- クーポンの特典目当ての顧客が増える
- 店舗の業務が増加する
- 客離れに繋がる可能性がある
新規獲得&客単価アップ!クーポンの成功事例2選
- プッシュ通知で新規顧客獲得
- 平均単価以上の条件設定で顧客単価アップ
クーポン以外にも活用したい集客方法2選
- スタンプカードもリピーターの集客に効果的
- LINE公式アカウントなどで顧客と直接コンタクトを取る
クーポンを成功させるために鍛えたい飲食店の基礎力
- 接客力を見直す
- 業務効率化を図る
- マーケティングについて学ぶ
飲食店のクーポンは、ターゲット顧客のニーズを理解し、それに沿ったクーポンを用意することが重要です。
さらにそこからクーポンの利用率を上げる方法や、効果を高めるためのポイントを押さえることで、集客や客単価アップなどの目的を達成しやすくなります。
本記事を参考に、飲食店の集客や客単価アップの施策に取り組む際にクーポンを活用してみましょう。